介護サービスを提供するためには、利用者一人ひとりに合わせたケアプランの作成が必要です。介護を必要とする方とその家族の要望を聞いて、提供者側との間で調整をしながら、ケアプランを作成するのがケアマネジャーの仕事。
また、作成したケアプランについては、利用者が適正なサービス提供を受けられるよう給付管理まで行います。
実際に介護を行うヘルパー等の職員は、ケアマネジャーの作成したケアプランに沿って介護を行うことになるので、ケアマネジャーは現場のコーディネーターとして責任のある役割を担っているのです。
介護の現場に女性が多いことから、ケアマネジャーも女性の活躍が目立っているようです。
ケアマネジャーは、受験資格として実務経験が求められること、長年の経験が役立つ職種であること、などから目指す方の年齢層も高めになっているのが一つの特徴です。これから介護職としてステップアップを考えている方は、年齢に関係なく続けられる、ケアマネジャーの資格も視野に入れてみることをおすすめします。
一般的に言われるケアマネジャーの業務をすべて行うのが、居宅(在宅)です。施設内でのケアマネジャーは、その施設でのケアプランを作成し、管理するのが主な業務になります。それに対して、居宅(在宅)の場合は、事業所等と連携をとりながらケアプランを作成します。施設の場合よりも、調整から給付管理までを基本的にすべて一人で行わなければならないため、ケアマネとしてのスキルが身につきやすい、とも言われています。
介護の軸となるケアプラン作成を行うと同時に、利用者の相談役としても重要な役割を果たしているケアマネジャーは、介護現場でのステップアップのために目指すべき資格と言えるでしょう。
基本的には、介護や医療に携わる方が試験を目指しています。特に、介護の資格・経験のある方が多く、受験者の半数以上は介護福祉士の方です。
出題はマークシート方式の問題のみなので、挑戦しやすい試験です。
しかし、合格率は減少傾向にあるため、試験対策が必須です。独学で受験する方もいますが、少しでも不安のある方、早めに資格を取りたい方は、講座受講をおすすめします。
難易度
★★★★★
人気度
★★★★★
就転職に有利
★★★★★
試験名
介護支援専門員実務研修受講試験
試験形式
60問、五肢複択方式(解答はマークシート方式)
試験科目
介護支援分野(25問)、保健医療福祉サービス分野(35問)
試験時期
10月
合格率
19.5%(令和元年度)
合格発表
例年12月上旬
受験料
都道府県により異なります。
問合せ先
各都道府県 介護支援専門員実務研修受講試験担当課
受験資格
従来は介護などの業務従事者などについても受験資格が与えられていましたが、2018年度(第21回)試験から以下①②のいずれかを満たす方が対象となりました。
①特定の国家資格を保有している人
医師、歯科医師、薬剤師、助産師、看護師、准看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士(管理栄養士含む)、精神保健福祉士のいずれかを保有し、これらの国家資格に基づく業務の実務経験が通算5年以上であり、従事した日数が900日以上であれば受験資格を得られます。
②介護施設などで相談援助業務などに従事している人
生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員として、対人援助業務に通算5年以上の従事期間があり、900日以上の従事日数がある者。
受験地
原則、受験資格対象の業務で働いている都道府県にて受験します。
受験資格対象の業務ではない場合、または、無職である場合には、在住の都道府県にて受験します。
試験は各都道府県にて実施されますので、受験の申し込みは、受験する都道府県に行います。