介護職員初任者研修の受講カリキュラムは130時間（10項目）と決められています。
この130時間を通信講座と通学講座を組み合わせて受講することが今の主流です。
通信による学習時間は全体の1/3である40.5時間までのため、最低でも89.5時間以上のスクーリングが必要ということになります。
通信講座で40.5時間を自宅学習する場合、受講期間ごとの1日の勉強時間は下記が目安です。

最短1ヶ月で初任者研修を取得できます。
最短で初任者研修を取得するには、受講期間を見てコースを選ぶのがおすすめです。
各スクールでコース名は異なりますが、「短期コース」などの名称で開講されています。
「短期コース」では、通信で学べる範囲は通信で学び、スクーリングは最小限に抑えている形態がほとんどです。
それでもスクーリングは約15回、1回6時間ほどあるので、働いている方には受講が難しいかもしれません。
現在休職中で、日中の時間に余裕がある方におすすめの受講方法です。
通学回数による受講期間は下記が目安です。

週2コースなら最短2ヶ月で初任者研修を取得
働きながら最短取得を目指したい方には、土日コースがおすすめです。
スクールによって「土曜日のみの週1コース」「日曜日のみの週1コース」「土日2日間コース」などコース分けもさまざまあります。
短期コースよりも取得までに時間はかかりますが、仕事と勉強をバランスよく進めることができるでしょう。
土日どちらも研修で潰れてしまうのは嫌という方は、土日のどちらか片方のコースを選ぶとよいでしょう。
受講を進めていくうちに通うのが面倒にならないようにするためにも、スクーリング場所は自宅近くのスクールを選ぶようにしましょう。
通学回数による受講期間は下記が目安です。

資格取得支援制度や給付金などを活用
資格取得支援制度は介護職員初任者研修を主催するスクールが運営、または提携している介護施設で働くと受講費が返金される・無料になる制度のこと。
「全額返金保証」などスクールによって名前が異なります。
教育訓練給付とは、厚生労働大臣が指定する講座を受講・修了した後に受講費用の一部が支給されるという制度。
初任者研修の講座には、この対象となっているものが多くあります。キャッシュバックされる金額としては「受講料の20%」あるいは「10万円」のどちらか少ない金額となります。

料金の差
受講料が講座によって異なる理由には、教室の立地条件、カリキュラムの柔軟性、就職サポートの有無、運営母体の違い、キャンペーンや割引の有無などがあります。価格だけでなく通いやすさや合格率など、自分が重視するポイントで比較することが大切です。各スクールの詳細情報は資料請求で確認できます。
サポートの違い
スクールによって学習サポート体制も異なります。メールなどでの質問対応サービス、無料補講制度、合格保証制度などが提供されているケースがあります。また、厚生労働省などの給付金対象となる講座もありますので、希望するスクールが給付金対象かどうかも確認しておくとよいでしょう。

1. 資格があれば給料アップ・資格手当も
平均給与で初任者研修修了者と無資格者を比べると、月収は約3万2,000円、年収は約37万8,000円※の差があります。スクールでの初任者研修の資格取得が3〜8万円程度でできるため、わずか数か月で受講料の元が取れる計算です。初任者研修の修了はコストパフォーマンスに優れた自己投資であるといえます。
※令和4年度 厚生労働省「介護従事者処遇状況等調査」より
2. エントリーできる求人の幅が広がる
初任者研修の資格があれば身体介護の仕事に携われるため、無資格の人に比べ対応できる業務が増えます。そのため、初任者研修修了以上を応募の要件として設定している事業所も少なくありません。
施設によっては無資格の人と資格保持者で業務をあらかじめ分担していることもあります。無資格でも応募できる施設はありますが、初任者研修を修了していることで就職・転職を考える場合にもエントリーできる求人の幅が広がることにつながります。
3. 介護人材の高い需要で全国どこでも活躍できる
一度取得すれば全国の事業所で通用する資格です。取得していれば介護の知識を有していることを客観的に証明できますので、就職の際にも役立てられるでしょう。
また、介護サービス利用者数はここ10年で170%増加しています。今後もこの傾向が続くとみられ、介護の知識・技術を有する人の活躍がますます期待されています。
※ 厚生労働省の平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要参照