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洋裁講師 畠山洋子さんインタビュー[1/2]

プロフェッショナルインタビュー 「服をつくること」は、「人と人をつなぐ」ことでもあるんです 洋裁講師 畠山 洋子さん

オーダーメイドから、レディ・メイド(既製服)へ。さらに高級ブランド志向から、ファストファッションへ…。さまざまに変化してきた、日本のファッションシーン。
その変化を最前線で感じ・見てきた畠山さんに取材し、洋裁の魅力についてお聞きしました。
ファッション業界で40年のキャリア持つ畠山さん。彼女自身のドラマチックな人生と日本のファッションの遍歴、そして服づくりの楽しさを、たっぷりとお伝えします。

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プロフィール

畠山 洋子(ハタケヤマ ヨウコ)

トミー洋裁学院 学院長。同学院の創設者であり、洋装店を営んでいた畠山とみこ女史のご子息との結婚を機に、洋装の道に進む。現在は、トミー洋裁学院の各校で講師を勤めながら、(社)NDK日本デザイン文化協会本部 評議員/(社)NDK日本デザイン文化協会大阪支部 理事など、服飾デザイン関連協会の役職もつとめている。また、カルチャーセンターやイベントなどにも積極的に参加するなど、洋裁の魅力をより多くの人々に伝えるため、精力的に活動中。

トミー洋裁学院ホームページはこちら

描いたパターンが、「服」というカタチになる。この喜びを伝えたいと思った。

Q. 洋裁の道に進んだきっかけは?

実は私、もともと洋裁が好きではなかったんです(笑)。そんな私が洋裁に携わることになったきっかけは「結婚」。嫁いだ先が、「洋装店」を経営していたんですね。

その頃は、家族の服は母親がつくるか、洋装店で仕立てるのがあたり前の時代。

初めは苦手でしたが、洋装店をきりもりする義母を手伝って製図(パターン)を描くうちに、洋裁の楽しさに目覚めたんです!

義母が考案した「トミー式定規」を使うと、あっという間に製図(パターン)を描くことができる。そして、私が描いた製図が服という「カタチ」になる。

それがすごくおもしろかったですね。

「今まで、なぜこの楽しさを知らなかったんだろう!」と後悔するほど、楽しかったんですよ(笑)。


Q. ファッション業界の変化は、洋裁講師としての仕事にどう影響しましたか?

私が講師になったのは、1970年頃。その頃は、着心地のいい服を自分でつくりたいという人がとても多かったし、難しい計算なしで製図できる「トミー式定規」の評判がよかったため、本当に忙しかったですね。講師として日本中を飛びまわっていたんですよ。

でも2000年頃、ファストファションが生まれ、「一つの服を大切に着る」のではなく、「服を消費する」という価値観が生まれたことで、ファッション業界は大きく変わりました。

オーダーメイドの服をつくるというニーズが減り、また「服を自分でつくりたい」という人が少なくなったことで、生徒も減ってしまった…。厳しい時代でしたね。

そんな時、私の心をよぎったのは「洋裁学校は、もう求められていなのかもしれない」という思い。
これは、洋裁が大好きだった私にとって、とても辛いことでした。

そんな時、私を支えてくれたのは、20〜30年前からずっと通ってくださっていた生徒たち。何年学んでも、いつも新しい発見がある楽しさが洋裁にはある。洋裁を楽しむ生徒たちを見て、洋裁の魅力を再認識できたし、それが今まで洋裁を続けてきた原動力になっています。


コラム:トミー式定規って?

畠山さんのインタビューの中で、たびたび登場する「トミー式定規」とはどういったものなのだろうか?

「服の型紙をつくるためには、複雑な計算が必要です。
でも『トミー式定規』を使えば、自分のサイズを定規のメモリに当てはめるだけで、自分の身体にぴったりフィットする、着心地のいい服の製図を描くことができるんです」(畠山さん)


自分の胸囲・ウエスト・肩幅などのサイズを計り、それを定規のメモリにあてはめるだけで製図を描けることが、「トミー式定規」の特長。 難しい襟ぐりや肩のラインも、定規のメモリやマークを利用するだけで、ジャストサイズの線を描くことができる。

「この定規一つで、トップス・パンツ・スカート・ワンピースまで、
すべての製図を描くことができるんですよ」(畠山さん)


また、自分好みのデザインにアレンジすることも簡単。実際に畠山さんは、取材したスタッフが着ていたジャケットの型紙をその場で描いてくれた(!)。

「定規の使い方をマスターすれば、初心者の方でも 15分で型紙が描けます。
私は2分くらいで描いちゃいますけどね(笑)」(畠山さん)


欲しいと思った服を、型紙を描きながらデザインしていけることも、「トミー式定規」の魅力。

「描いたものが、服というカタチになるという喜びを実感できる。
だから、もともと洋裁が苦手だった私も、夢中になってしまったんでしょうね」(畠山さん)


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