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リスキリングコラム

リスキリングで何を学ぶべき?DX推進に必要なスキルや社員の能力の引き出し方を詳しく解説!

リスキリングで何を学ぶべき?DX推進に必要なスキルや社員の能力の引き出し方を詳しく解説!

リスキリングは社員をDX人材へとスキルチェンジするものであり、DX推進に必要なスキルを学ぶべきといわれています。
DX関連スキルにはどのようなものがあるでしょうか?社員が習得したスキルを活かすための方法とあわせて詳しく解説します!

公開:2022-12-16 09:00 (最終更新:2024-04-22 17:00)

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リスキリングでは何を学ぶべきか?

リスキリングでは何を学ぶべきか?

DX推進に必要なスキルを学ぶ

リスキリングではDX推進に必要なスキル、すなわち最新のデジタル技術に関するスキルを学ぶべきでしょう。

企業で使用する業務システムを他社のIT企業に外注しているという場合でも、知識やスキルがなければ以下のような事態になってしまう可能性があります。

  • 正しい運用ができない、成果が出ない
  • システムに不具合があっても気づかない、改善提案ができない

せっかく最新デジタルシステムを導入しても、活用できなければ意味がありません。

企業のDX化を進めるには、社内にもDXスキルを有した人材の配置は必須といえます。

DX推進を目的とするリスキリングが急がれている理由

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が令和3年4月に発表した報告書によると、事業会社とIT会社の双方がDX人材の不足感を抱いているとの結果が出ています。

特に質の高い経験者は突出して不足しており、転職市場ではすでに争奪戦が繰り広げられています。
DX人材を外部から獲得するのは難度が高い状況といえるでしょう。

企業におけるDX人材の不足感

※IPA デジタル時代のスキル変革等に関する調査報告書(令和3年4月22日)のグラフを基にBrushUP学びが編集・作成

このような状況の中でDX人材の充足を目指すためには、社員をリスキリングで育てていくことが現実的な方法になってきます。

単刀直入にいうと、DX推進は「企業が儲けるための仕組みづくり」です。
つまり、企業のDX化が進まなければ、日本の経済発展が難しくなるという大きなリスクをはらんでいます。

早急なDX推進を図るためにも、日本企業の大多数が社内でDX人材を育成していく必要があるのです。

出典 独立行政法人情報処理推進機構/デジタル時代のスキル変革等に関する調査報告書(令和3年4月22日)
参考 独立行政法人情報処理推進機構/中小規模製造業者の製造分野におけるDX推進ガイド FAQ(DXって儲かるの?)

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DX推進のためにはリスキリングが不可欠!関係性を詳しく解説!

新卒のZ世代が求めるスキルもDX時代に即したもの

現在の新卒・第二新卒にあたる人材は、Z世代(1990年代後半~2010年代前半生まれ)と呼ばれるスマートフォン・SNSネイティブ世代です。  

生まれた時から生活にデジタル技術が浸透しており、最も慣れ親しんでいる世代ともいえるでしょう。
Z世代をターゲットとした商品・サービス展開を視野に入れている企業も多い傾向です。

そんなZ世代がリスキリングで学びたいと考えるスキルも、DX時代を反映したものとなっています。  

20代がリスキリングで身につけたいスキル

※株式会社学情 Re就活 20代アンケート(2022年4月7日発表)のグラフを基にBrushUP学びが編集・作成

プログラミングやマーケティング、ITといったデジタル技術を活用し、データを使いこなせるスキルの習得を望む20代が多くなっていることが調査結果からわかります。  

経営戦略の一環として新卒採用を実施している企業も多いことでしょう。
ポテンシャルの高い新卒者から選ばれる企業になるためには、新卒者向け研修もDXにかかわる内容へと変革する必要があるかもしれません。

これらのスキルの獲得は、社会と社員の双方から望まれることであるといえるでしょう。

出典 株式会社学情 Re就活 20代アンケート(2022年4月7日発表)

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プログラミングスキル

プログラミングスキル

まずはプログラミング言語を習得する

ここからは、リスキリングで学びたい具体的なDX関連スキルについて紹介していきます。  

リスキリングで学びたい内容として非常に多く挙がっているのがプログラミングスキルです。  

プログラミングはわかりやすく表現すると「コンピュータを動かすための指示」のことです。

コンピュータは「プログラミング言語」と呼ばれる言葉を理解することで作動・停止します。
パソコン・スマートフォンをはじめとするあらゆる機器が、このプログラミングによって制御されています。プログラミングは、コンピュータを動かすための基本スキルといえるでしょう。

なお、プログラミング言語にはさまざまな種類があり、用途に応じて使い分けられています。

プログラミング言語例

  • Java…WindowsやMacなどOSを問わず使用でき、業務システムやアプリ開発に活用できる汎用性が高い言語
  • CSS…Webページのデザインに用いる言語
  • Python…AI開発など機械学習で使用する言語

プログラミング領域人材の育成について

DX人材のなかでも圧倒的に不足しているのが、プログラム言語を入力するプログラマーや、プログラミングを用いてコンピュータシステムの設計・開発をおこなうシステムエンジニアです。

社内で育成を進める場合は、以下の段階を踏むのが理想形といえるでしょう。

  • プログラマーとして基本的なプログラミングの知識を習得
  • システムエンジニアとしてシステム開発工程から運用までの経験を積む

ゆくゆくは事業展開を見据え、プロジェクトを統括できるテックリードやプロダクトマネージャーといったエンジニア人材を育成したいものです。

 

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先端デジタル技術のスキル

先端デジタル技術のスキル

DX推進に欠かせないものとして、先端デジタル技術のスキルが挙げられます。

  • ユーザビリティ向上のため、すべてのモノをインターネットでつなげる
  • AIを活用してビッグデータを分析し、ユーザー動向をより広範囲かつ詳細に把握する

以上の取り組みは、事業の成功および企業を成長させる重要なポイントになり得るでしょう。

先端デジタル技術は、大きくIoTとAIの領域に分けられます。
いずれも下地はプログラミングスキルであり、プログラミングをさらに高度化したスキルです。

以下でそれぞれのスキルについて解説します。

IoTスキル

IoTはInternet of Thingsの略で、「モノのインターネット」と訳されます。

現在、あらゆるモノがインターネットを経由して通信しています。
そのモノとモノをインターネットでつなぐシステムを開発するために必要とされるのが、IoTスキルです。

IoTを活かしたサービス例としては、Amazonが提供しているクラウドコンピューティング(※)「AWS」が挙げられるでしょう。

IoTスキルは、家電や機器を動かすシステム開発に必要な「組込み系」と呼ばれるプログラミングの知識が核となります。
そのなかでも特に、業務処理プログラムを開発するアプリケーション技術が重要とされています。

また近年、インターネットを通じて情報端末のデータを窃取・破壊するサイバー攻撃が増加しています。

サイバー攻撃は、IoTシステムの脆弱な部分を突いてきます。
IoTのセキュリティを強化するスキルや知識も必要になってくるといえるでしょう。

※クラウドコンピューティング:インターネットを介してコンピュータ資源(サーバーやストレージ、ファイルデータなど)が使えるクラウドサービスのこと。パソコンとインターネットさえあれば必要な時に必要な分だけ使用することができる。

参考 独立行政法人情報処理推進機構/IoT時代に求められるITスキルとは

AIスキル

AIは、Artificial Intelligenceの略で、人工知能と訳されます。

つまりAIとは、コンピュータが膨大なデータを分析し、最適解を導き、課題解決につなげるという、人間の知能になぞらえたシステムのことをいいます。

AIに必要なスキルは、データ分析に必要な知識と、分析のためにシステムを設計するスキルの2つが主となります。

具体的には以下のスキルが挙げられるでしょう。

  • 機械学習(ルールやパターンを学習し、予測・判断する)とディープラーニング(機械学習の分析をより高度化したもの)の知識
  • 数学(確率論、統計学、微分・積分など)の知識
  • データベース言語(Python、SQLなど)を用いたプログラミング

AIスキルを持つ人材は、データサイエンティストとしての役割が大きく、事業戦略に欠かせません。
事業成功のキーマンともいうべき人材の育成は重要視されるべきでしょう。

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UI/UXデザインスキル

UI/UXデザインスキル

UI/UXデザインはWebデザインの役割が広域化したもの

まず、UIとUXについて説明しておきましょう。

  • UI:User Interface(ユーザーインターフェース)…利用者が使いやすいサービス設計を指す
  • UX:User Experience(ユーザーエクスペリエンス)…利用者が満足できるサービス設計を指す

どちらもいわゆるWebデザイナーの仕事ですが、デザインだけではなくユーザビリティが求められ、担当する範囲が広域になったことが特徴です。

Webサイト内でユーザーの誘導をおこない、コンバージョン(購入などのアクション)につながる導線の構築を担う役割が強まりました。

UI/UXデザインに必要なスキル

UI/UXデザインに必要なスキルは以下となります。

  • Webデザイン(Webサイトの装飾・画像等のデザイン、プログラミング言語(HTML/CSS)によるコーディング)
  • 市場調査・分析(ユーザーの行動パターンなど)
  • Webサイト設計(ワイヤーフレーム・プロトタイプと呼ばれるもの)

Webサイトを利用した集客を実施している企業は、UI/UXデザイナーの育成が必須といえるでしょう。

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Webデザイナーの仕事内容とは?就職事情や将来性、働くために必要なスキルを解説!  

 

Webマーケティングスキル

Webマーケティングスキル

Webマーケティングが重要視される背景

従来より市場・消費者動向の調査と分析は、どの業界でもおこなわれてきたものです。
特に販売系の業種はマーケティングなしでは成り立たず、集客のための店舗構造や紙面広告の打ち出し方などに反映されてきました。

しかし、インターネットが普及して以降は、Webサイトでの集客が主流となり、集客方法が一変したという経緯があります。
それに併せて、マーケティングの中でも「Webマーケティング」が重要視されるようになりました。

Webでの集客方法は実に多岐に渡り、以下のようなものがあります。

  • Web広告(リスティング、アフィリエイト、SNS、YouTubeなど多数)
  • SNS運用(Twitter、Instagramなど)
  • SEO対策(Webサイト検索順位の上昇や検索数の増加についての対策)

Webマーケティングに必要なスキル

市場や消費者の動向を読み解きながら、さまざまなWeb媒体や手段を使い分け、集客を展開していくのがWebマーケティングです。
データ分析と課題抽出・改善が主軸となるWebマーケティングに必要なスキルは以下が挙げられるでしょう。

  • データ分析(媒体アクセス解析など)
  • ロジカルシンキング(論理的思考)
  • Webデザインの基本スキル(デザイナーへの指示、簡単な広告バナーの作成など)
  • SEOライティングの基本スキル(ライターへの指示など)
  • プログラミングの基本スキル(エンジニアとの情報共有など)

WebマーケティングはシステムエンジニアやWebデザイナーなど多方面と連携しながら案件を進めていきます。
コミュニケーションスキルも問われる職種といえるでしょう。

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重要なのは習得した技術スキルを活かせる能力

重要なのは習得した技術スキルを活かせる能力

柔軟な発想と自発的に仕事を進められる能力を引き出すには?

DX化の目的は最新デジタル技術の導入・使用がゴールではなく、それらを用いて新しい事業の発案や展開をしていくことにあります。

つまり、リスキリングで社員がDXスキルを習得するというのは、導入部分に過ぎません。
習得したスキルを活かせる柔軟な発想力と自発的に仕事を進められる力があるかどうかが最も重要なポイントといえるでしょう。

従来、日本企業はトップダウンの指示待ち型組織でした。
学校教育が受け身・暗記型の集団授業で、自律した教育を受けていないことが根本的要因にあるでしょう。

学校教育から見直すのが本筋ではありますが、すでに学校教育期間を終えている社会人は、個人もしくは企業で能力を上げていくしかありません。
では一体どうしたらよいのでしょうか?

業務や目標の価値を理解させる

まず、社員が担当する業務や目標を達成することの価値を理解させることが重要でしょう。

自分は企業にどう貢献していて、どれだけ必要とされている人材なのかを認識できると、モチベーションアップにつながります。

仕事への意欲を引き出し、担当する業務内容に興味を持たせることがファーストステップです。

提案する機会を積極的に与え、受けとめる組織を構築する

次に、社員が考え、提案する機会を増やしましょう。

社員自らが課題を見つけ、改善提案を繰り返す場を持つことが推奨されます。
発想の訓練をすると、着眼点に変化が生まれてきます。

注意したいのは、提案内容に対して何の反応もしなかったり、頭ごなしにダメ出ししたりすることは避けるべきであるという点です。
せっかく提案した内容を即座に否定するのは、モチベーションを下げる原因になります。
提案について必ずフィードバックすることが大切です。

提案内容をさらに掘り下げ、再考させるというのも1つの手段です。
その場合、社員ひとりに任せるのではなく、上司や教育担当者が伴走し、アドバイスやヒントを与えるようにするとよいでしょう。

このように、提案を受けとめる環境が構築されると、信頼関係も築かれます。
信頼関係を築けている組織であれば、社員たちも周囲の批判をおそれずに提案できるようになるでしょう。

そして、よい案は積極的に採用することで、成功体験がさらなる提案を呼ぶようになります。

社員の自発性向上のためには、課題を見つける力を養い、提案しやすい環境を確立することが肝要です。