投稿日:2015-9-11 更新日:2016-2-17
厚生労働省は9月7日、児童福祉司の国家資格化や配置人数の増員などの案を盛り込んだ報告書を公表しました。児童福祉司とは一体どのような資格なのか、資格取得ルートは今後どう変わるのか、児童福祉司増員や国家資格化が検討されている理由は―?下記で詳しく見ていきます。
BrushUP学び編集部
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児童福祉司とは、児童相談所に配置される職員のことで、ケースワーカーの一種です。虐待を受けている児童、障害のある児童、非行のある児童についての相談や、病気・死亡・家出・離婚などの事情で子供が養育できなくなった保護者の相談を受け付けたり、必要に応じて児童の一時保護を行なったりしています。
2011年放送のドラマ『ドン★キホーテ』(松田翔太さん・高橋克実さん主演)では松田翔太さん演じる青年が児童福祉司として活躍していました。
児童福祉司になるには?
現状は児童福祉司という資格があるわけではなく、地方公務員が児童相談所に配属されることで児童福祉司の職につきます。
児童相談所に配属されるには下記いずれかの任用資格要件を満たす必要があります。
「社会保障審議会児童部会 児童虐待防止対策のあり方に関する専門委員会」の報告書では、2013年度に児童相談所で対応した児童虐待の相談件数が1999年度に比べて約 6.3倍に増加しているのに対して、児童福祉司の配置人数は約 2.3倍にとどまっていることが指摘されています。また、厚生労働省は虐待や子育てに関する悩みを相談しやすいように、2015年7月より児童相談所 全国共通ダイヤルを従来の10ケタから3ケタの番号(189)に変更しており、夜間休日を含む対応体制を強化したいとしています。
一人の職員が担当するケース数には限界があることから、児童福祉司など専門職員の配置を拡充し、虐待の相談件数が増えている現状に対応する方針ということです。
また、児童福祉司は高い専門性と経験が求められる職種であることから、専門性の向上のため国家資格化や専門研修などが検討されています。
児童福祉司の国家資格化は検討が始まったばかりで、現在のところ具体的な資格取得ルートの案は出ていません。国家資格には、指定の養成施設を卒業することで資格が取得できるものや、国家試験に合格することで資格が取得できるものなどがあり、おそらく児童福祉司についてもそういった方法で資格が取得できるようにするものと思われます。
児童福祉司の国家資格化について、シカク情報部では今後も動向を追っていきます。
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参考URL
社会保障審議会児童部会 児童虐待防止対策のあり方に関する専門委員会 報告書
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000096669.pdf




