そもそもキャリアコンサルティング技能士とは?
| キャリアコンサルティング技能士とは、 国家検定「キャリアコンサルティング技能検定」の合格者に与えられる称号です。 |
キャリアコンサルティング技能士は、キャリアコンサルティング技能検定に合格すれば名乗ることができます。
標準レベルである「国家資格キャリアコンサルタント」の上位資格に位置づけられ、より高度な専門知識とスキルで個人のキャリア形成を支援する専門家です。受験には実務経験が必須のため、未経験では取得できない専門性の高い資格です。
参考 厚生労働省『「キャリアコンサルティング技能士」との関係』
キャリアコンサルティング技能検定とは?
| キャリアコンサルティング技能検定とは、個人のキャリア形成支援に必要な技能を証明する国家検定です。 |
キャリアコンサルティング技能検定は、2008年に技能検定職種に追加された国家検定です。キャリアコンサルティング協議会が実施しています。試験は学科試験と実技試験(論述・面接)で構成され、等級には熟練レベルの「2級」と指導レベルの「1級」の2つがあります。
キャリアコンサルティング技能士2級とは?
| キャリアコンサルティング技能士2級として求められるレベル 個人の相談者と関係を築きながら、その人の問題や課題などを見立て、1対1の相談支援が的確にできるレベル |
キャリアコンサルティング技能士2級は、「熟練レベル」に位置づけられています。これは、相談者との関係構築から問題の見立て、1対1の相談支援までの一連のプロセスを、安定して的確に行える実践力を意味します。一度だけでなく、常に質の高いコンサルティングを提供できる専門性が必要です。
キャリアコンサルティング技能士2級の取得は難しい?

・キャリアコンサルティング技能士2級の難易度
・キャリアコンサルティング技能士2級の合格率
キャリアコンサルティング技能士2級の取得は、国家資格キャリアコンサルタントに比べて難易度が高いと言われています。ここでは、キャリアコンサルティング技能士2級の難易度と合格率を解説します。
キャリアコンサルティング技能士2級の難易度
キャリアコンサルティング技能士2級は、安定した相談支援スキルが求められる「熟練レベル」の資格であるため、取得は簡単ではありません。実際の合格率も高くないのが実情です。詳しい合格率の推移については、次の項目でデータをもとに詳しく解説します。
【類似のキャリアコンサル関連とのレベルの比較】
| 資格の種類 | レベル |
|---|---|
| キャリアコンサルタント(国家資格) | 標準レベル |
| キャリアコンサル技能士2級 | 熟練レベル |
| キャリアコンサル技能士1級 | 指導レベル |
キャリアコンサルティング技能士2級の合格率
キャリアコンサルティング技能士2級の試験の合格率は、学科と実技で大きな差があります。知識を問う学科試験の合格率は、50%以上と比較的高い水準で推移していますが、実践スキルが試される実技試験の合格率は20%以下ととくに低い傾向です。資格取得の難しさは、主に実技試験の厳しさにあると言えるでしょう。
【過去3回の合格率】
| 学科試験 | 実技試験 | |
|---|---|---|
| 第33回 | 58.57% | 18.26% |
| 第32回 | 55.97% | 17.36% |
| 第31回 | 79.88% | 15.78% |
キャリアコンサルティング技能士2級の試験概要
・キャリアコンサルティング技能士2級の受験資格
・キャリアコンサルティング技能士2級の試験内容
キャリアコンサルティング技能士2級の実際の試験概要はどうなっているのでしょうか。次に、受験資格と試験内容について解説します。
キャリアコンサルティング技能士2級の受験資格
| 以下いずれかを満たす者 ・5年以上の実務経験がある ・4年以上の実務経験+大学で検定職種に関する科目を20単位以上修得して卒業している ・4年以上の実務経験+キャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣認定の講習(同等以上の講習)を修了している ・3年以上の実務経験+大学院で検定職種に関する科目を8単位以上修得して修了している ・3年以上の実務経験+キャリアコンサルタント試験に合格(またはキャリアコンサルタントである) |
キャリアコンサルティング技能士2級の受験資格には、実務経験が必須です。上記の受験資格の内、2024年度後期試験の合格者でもっとも多いパターンは、「3年以上の実務経験+キャリアコンサルタント資格を持つ人」であり、総合格者数の7割近くを占めています。その次に多いのは、5年以上実技経験がある人です。
参考 キャリアコンサルティング協議会|2024年度後期2級キャリアコンサルティング技能検定試験結果
キャリアコンサルティング技能士2級の試験内容
【学科試験】
| 出題形式 | マークシート(四肢択一・50問) |
|---|---|
| 試験時間 | 100分 |
| 合格基準 | 70点以上/100点満点 |
【実技試験】
| 論述 | 面接 | |
|---|---|---|
| 出題形式 | 記述式 | ロールプレイ+口頭試問 |
| 試験時間 | 60分 | ロールプレイ:20分 口頭試問:7分 |
| 合格基準 | 60点以上/100点満点 | 60点以上/100点満点 |
面接試験は、受検者がキャリアコンサルタント役となって相談を行う20分間の「ロールプレイ」と、自分が行った相談について試験官からの質問に答える7分間の「口頭試問」で構成されます。相談者との関係構築や問題に対する目標設定、具体的な展開力が求められます。
また、面接試験については、評価区分ごとに満点のうち60%以上の得点が必要です。
キャリアコンサルティング技能士2級に合格した人の声

実際にキャリアコンサルティング技能士2級に合格した方は、どのように学習して試験対策を行ったのでしょうか。ここでは、合格者の体験談をご紹介します。
・勉強時間はどのくらい?
・具体的な勉強方法は?
・試験対策のコツは?
勉強時間はどのくらい?
【Aさんの場合】
私は4月に受検を決めて、6月の学科、7月の実技に向けて準備を始めました。学科と論述は2カ月ほど前から少しずつ進めていましたが、本気で集中したのは直前2週間です。仕事もあって時間に余裕がなかったので、あれもこれもと手を広げず、やることを絞って取り組みました。結果的に、その進め方が自分には合っていたと思います。
【Bさんの場合】
私は試験日から逆算して学習計画を立て、トータルで約300時間の勉強時間を確保しました。特に後半の約25日間はまとまった時間が取れたので、平日は1日14時間ほど勉強する前提で進めていました。学科、論述、面接の順に力を入れるようにしていたので、途中で迷わず、やるべきことに集中できたのがよかったと思います。
| キャリアコンサルティング技能検定に向けての勉強時間 ・2〜3カ月前から少しずつ始め、直前期に勉強量を増やす人が多い ・まとまって時間を取る人では、250~300時間前後を確保するケースもある ・学科、論述、面接のどこに時間をかけるか、あらかじめ決めておくことが大切 |
具体的な勉強方法は?
【Aさんの場合】
私は学科対策として、公式サイトの過去問を繰り返し解きました。全部を何度も見直すのではなく、間違えた問題や迷った問題を中心に復習したのがよかったです。論述は模範解答を丸写ししながら、時間内に書き切る感覚を身につけました。用語は壁に貼って、すきま時間に目を通すようにしていたので、日常の中で自然に覚えられたと思います。
【Bさんの場合】
私は過去問を年度ごとではなく、分野ごとに横断して解くようにしていました。そのほうが出題傾向や考え方の共通点が見えやすく、理解しやすかったからです。論述では過去問と複数の解答例を見比べながら、自分なりの答え方を整理していきました。面接対策では講座やロールプレイも活用して、本番に近い形で練習を重ねていました。
| キャリアコンサルティング技能検定の勉強方法 ・学科は過去問を軸にして、間違えた問題を重点的に復習する ・論述は解答例を参考にしながら、自分なりの型を作っていく ・面接は一人で悩むより、ロールプレイなど実践の場を持つほうが仕上がりやすい |
対策のコツは?
【Aさんの場合】
私がいちばん意識していたのは、「全部を完璧にやろうとしないこと」です。苦手分野を無理に埋めきろうとするより、得点につながるところを確実に取るほうが大事だと考えました。あとは、試験官がどこを見ているのかを先に確認して、その視点に合わせて学科や論述の対策を組み立てたことも、合格につながったポイントだったと思います。
【Bさんの場合】
私がやってよかったと思うのは、合格ラインから逆算して勉強の順番を決めたことです。特に論述では、「問題→目標→方策」の流れがずれないように意識していました。面接対策は後回しにせず、できるだけ早い段階で実践練習の場を押さえるようにしたのもよかったです。闇雲に頑張るより、順序立てて進めることが大切だと感じました。
| キャリアコンサルティング技能検定対策のコツ ・やることを絞り、過去問と頻出テーマを優先する ・論述は「問題・目標・方策」の流れを崩さない ・面接は型を身につけたうえで、ロールプレイや振り返りを重ねる |
キャリアコンサルティング技能士2級に関するよくある質問
・Q.キャリアコンサルティング技能士2級の過去問はどこで見られる?
・Q.キャリアコンサルティング技能士2級の資格は更新が必要?
・Q.キャリアコンサルティング技能士2級には独学でも合格できる?
キャリアコンサルティング技能士2級の取得にあたり、まだまだ疑問点が多い方もいるでしょう。受験を検討する方が抱きやすい疑問とその答えを、Q&A形式で分かりやすくご紹介します。
Q.キャリアコンサルティング技能士2級の過去問はどこで見られる?
A. 直近3回分の過去問は、キャリアコンサルティング協議会の公式サイトで公開されています。
学科と実技(論述)の直近3回分の試験問題は、PDF形式でダウンロードできます。ただし、実技試験は問題のみで、模範解答は公開されていません。解答の確認には対策講座などの活用が有効です。
面接試験については、ロールプレイの概要とケースについて公開されています。
Q.キャリアコンサルティング技能士2級の資格は更新が必要?
A.更新は必要ありません。
キャリアコンサルティング技能士の資格自体に更新制度はなく、一度取得すれば生涯有効です。ただし、多くの技能士が併せ持つ「国家資格キャリアコンサルタント」は、5年ごとの更新が義務づけられています。キャリアコンサルタントとして活動を続けるには、所定の講習受講が必要なためご注意ください。
Q.キャリアコンサルティング技能士2級には独学でも合格できる?
A.受験資格を満たしていれば独学でも不可能ではありませんが、非常に難しいです。
キャリアコンサルティング技能士2級の学科試験については、独学で対策が可能な場合もあります。しかし、実技の面接試験については、自分の応答の癖や改善点を客観的に評価してもらう機会が不可欠です。論述も模範解答が非公開で対策が困難なため、独学だけでなく対策講座を活用することが有効的でしょう。
キャリアコンサルティング技能士2級で専門性を高めよう
キャリアコンサルティング技能士2級は、国家資格キャリアコンサルタントの上位に位置する「熟練レベル」の専門性を証明する資格です。合格率は低く、とくに実技試験は難関ですが、対策講座などを活用すれば合格を目指せます。高度な専門性を身につけ、キャリア支援のプロとして活躍したい方は、ぜひ挑戦を検討してみてください。
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