小学校教員認定資格試験とはどのような試験?

小学校教諭二種免許状の取得者と同等の水準に達しているか判定する試験!
大学などで教職課程を修了していなくても、教員になれる道があります。
それが、文部科学省が実施している小学校教員認定資格試験です。
この試験は、平成30年度から独立行政法人教職員支援機構が試験実施事務を担当して実施されています。
職業経験や自己研修などを通じて、教員に必要な資質や能力を身につけた人が教育免許状を取得できることを目的としています。
試験では、受験者の学力・能力が、大学や短期大学で教職課程を修了し、小学校教諭二種免許状を取得した人と同等の水準にあるかどうかを判定します。
小学校教員認定資格試験に合格すると、教員としての資質と能力があると認められ、小学校教諭二種免許状が与えられます。
ただし、この試験は資格試験であり、採用試験ではありません。
小学校の教員として働くためには、別途採用試験に合格する必要があります。
小学校教員認定資格試験に合格しただけで、すぐに小学校教員として働けるわけではない点に注意が必要です。
公立学校の教員になる場合
都道府県や指定都市等が実施する公立学校教員採用選考試験に合格し、採用される必要があります。
国立・私立学校の教員になる場合
学校を設置する法人が実施する採用試験に合格する必要があります。
※補足
小学校教員資格認定試験の合格証書を受け取るには、第二次試験の合格後に「指導の実践に関する事項に係る試験」にも合格する必要があります。
この試験は第二次試験に合格した人のみ受験可能です。
小学校教員認定資格試験の実施日・受験資格は?
令和7年度は第一次試験が5月11日(日)、第二次試験が9月6日(土)
次に、この小学校教員認定資格試験の概要についてです。
令和7年度は、第一次試験が5月11日(日)、第二次試験が9月6日(土)に実施されました。試験の実施時期は年度によって多少異なるため、早めに日程を確認しておきましょう。
第一次試験・第二次試験それぞれの内容や出題科目に関する情報は次の項目で詳しく触れますが、第一次試験に合格後、第二次試験に進む流れになります。
また、小学校教員認定資格試験では、受験資格が設定されています。こちらでも令和7年度の小学校教員認定資格試験を例にあげると、受験資格は下記の通りです。
◎受験資格
高等学校を卒業した者、その他大学(短期大学および文部科学大臣の指定する教員養成機関を含む。) に入学する資格を有しており、平成17年4月1日までに生まれた者であること。
なお、「文部科学大臣の指定する教員養成機関に入学する資格を有する者」とは、 「教員免許状を取得できる学科等に入学する資格を有する人」のみが該当者となります。指定機関の学科等は文部科学省のホームページに一覧が記載されていますので、そちらを参考にしてください。
小学校教員認定資格試験【第一次・第二次】の内容・出題科目は?
第一次試験では「教育の基礎的理解・道徳,総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導」など
それでは、実際の小学校教員認定資格試験における試験の内容についてご説明します。
ここでは第一次試験についての詳細です。
【出題形式】
筆記試験(択一式)
【出題科目】
● 教科及び教職に関する科目(Ⅰ)
「教育の基礎的理解に関する科目」および「道徳、総合的な学習の時間等の指導法および生徒指導、教育相談等に関する科目」に関する専門的な事項を問われます。
● 教科及び教職に関する科目(Ⅱ)
小学校の各教科の指導法およびこれに付随する基礎的な教科内容(小学校の授業10教科の中から、「音楽」、「図画工作」、「体育」のうち2教科以上を含む6教科をあらかじめ選択して受験する形式)を問われます。
【時間割】
◎第1日:
● 教科および教職に関する科目(Ⅰ)
9:00~10:10
● 教科および教職に関する科目(Ⅱ)
10:50~11:40 国語
13:00~13:50 社会
14:30~15:20 算数
16:00~16:50 理科
● 教科および教職に関する科目(Ⅱ)
9:00~9:50 図画工作
10:30~11:20 体育
12:40~13:30 音楽
14:10~15:00 家庭
15:40~16:30 生活
17:10~18:00 外国語(英語)
第二次試験では「小学校の各教科に関する専門的事項及び指導法・選択した2教科の実技試験」など
次に、第二次試験についての詳細です。第二次試験は、第一次試験に合格した人に限り受験することが可能です。
【出題形式】
・教科および教職に関する科目(Ⅲ):筆記試験(論述式)
・教科および教職に関する科目(Ⅳ):実技試験
・口述試験:口述試験
【出題科目】
●教科及び教職に関する科目(Ⅲ)
小学校の各教科に関する専門的事項および指導法(小学校の授業10教科の中から、1教科をあらかじめ選択して受験する)を問われます。
●教科及び教職に関する科目(Ⅳ)
「音楽」、「図画工作」、「体育」のうち、第一次試験において受験したものの中から、2教科をあらかじめ選択して受験します。
●口述試験
小学校教員として、必要な能力等の全般に関する事項を問われます。
【時間割】
◎第1日:
●教科および教職に関する科目(Ⅲ)
9:00~10:00
●教科および教職に関する科目(Ⅳ)
10:40~12:10 図画工作・音楽
13:40~ 音楽・体育
◎第2日:
●口述試験
10:00~
小学校教員認定資格試験を受けるには
小学校教員認定資格試験を受けるには
小学校教員認定資格試験を受けるには、受験資格を満たした上で、受験申込期間中に受験手続きを済ませることが必要になります。
受験資格は、先ほどお話ししたとおり、「高等学校を卒業した者、その他大学(短期大学および文部科学大臣の指定する教員養成機関を含む。) に入学する資格を有しており、定められた年月日(2025年度試験の場合は、平成17年4月1日) までに生まれた者であること」です。
受験手続きの流れについて:
1.受験願書等の請求受付期間締め切りまでに、インターネットもしくは電話で受験願書等を請求します。
2.受験を希望する試験運営大学の担当部署宛に所定の願書提出用封筒で、郵便局の窓口から書留で郵送してください。出願期間の当日消印有効です。
3.受験票が交付されます。
※留意事項:
・請求受付期間後の受験願書等の請求は一切できませんので、十分ご注意ください。
・インターネットでも電話で請求した場合でも、同一の受験願書などが届きます。
・書留郵便以外(普通郵便など)の出願は認められません。また、試験運営大学および独立行政法人教職員支援機構への直接持参による出願は受け付けられませんのでご注意ください。
なお、参考までに2025年度の日程を記載いたします。
1.受験願書等の請求:2025年2月28日(金)まで。
2.出願期間:2025年2月10日(月)から2025年3月7日(金)まで(当日消印有効)
3.受験票の交付:2025年4月中旬頃
このように、受験願書等の請求、出願にはそれぞれ受付期間があります。あらかじめしっかりと受付期間を確認し、余裕を持って手続きができるように心がけましょう。










