小学校教師の仕事内容は?
子どもたちへの指導がメインの仕事!
小学校教師のメインとなる仕事は、子どもたちへの学習・生活・道徳の指導です。
教壇に立って授業を行う姿は、まさに「先生」と聞いて多くの人が思い浮かべる光景でしょう。
【1】 教科指導
小学校では、1人の教師が複数の教科を担当します。
授業の準備・進め方の計画・宿題作りなど、日々の授業運営には多くの時間がかかります。
新人の先生は、板書の仕方や指導方法を学ぶために研究授業へ参加することもあります。
【2】生活・道徳の指導
学習だけでなく、挨拶や言葉遣い、思いやりなどの 人としての成長 もサポートします。
登下校での声かけや、運動会・遠足・卒業式などの行事も大切な指導の場です。
子どもたち一人ひとりの個性を尊重しながら、心の成長を支えることが求められます。
保護者・家庭との連携も重要!
授業以外でも、小学校教師には多くの仕事があります。
特に、保護者との連絡・相談対応は欠かせません。
- 懇談会や面談で家庭の様子を共有
- 連絡帳で日々の学校生活を報告
- 子どもの悩みや家庭でのトラブルへの相談対応
こうしたやり取りを通して、家庭との信頼関係を築いていきます。
学校内での業務も多数
授業や家庭とのやり取りのほかにも、学校運営に関わる仕事があります。
- 職員会議・朝会などでの情報共有
- 遠足や入学式、運動会などの学校行事の企画・準備
- 教員研修や他校の見学など、自己研鑽のための活動
「先生が出張で不在」という経験がある人も多いですが、それも教育の質を高めるための大切な時間です。
地域とのつながりも大切に
小学校は地域と密接に関わる場所です。
教師は、地域住民と連携しながら子どもたちの安全や成長を見守ります。
- 地域の方々と児童の様子を共有
- 地域行事やお祭りへの参加・協力
地域の大人たちと協力し、安心して過ごせる環境を整えるのも小学校教師の大切な役割です。
小学校教師の1日仕事スケジュールを紹介
ここからは1日のスケジュールに沿って、小学校教師の仕事を見ていきましょう。
7:00~8:00頃 出勤!
勤務開始時間は午前8時頃が一般的です。
ただし、ほとんどの教科を担当する小学校教師は準備の量が多く、早い人になると午前7時過ぎには出勤しているようです。
掲示物の作成、黒板の板書準備、配布物の確認など、用意すべきことはたくさんあります。
午前7時30分頃になると児童が登校し始め、当番の先生は校門に立って挨拶運動を行います。
登校が落ち着いたら、教職員の朝会で一日の予定を確認。
その後、担任クラスへ向かい朝の会を行い、子どもたちの出欠を確認して、いよいよ授業の始まりです。
8:45~12:15頃 午前の授業
午前8時45分頃から1限目の授業がスタートします。
小学校では1時限45分・休憩10分が基本で、学校によっては2限目の授業の後に30分ほどの大休憩が入る場合もあります。
ただし、この休憩はあくまで児童のための時間であり、教師は職員室で事務作業をしたり、次の授業の準備をしたり、ときには子どもたちと一緒に遊ぶこともあります。
宿題や連絡帳の確認もこの間におこなうため、スケジュールはかなりタイトです。
12:15~13:40頃 給食・昼休み・掃除
4限目が終わると給食の時間です。
低学年では教師が配膳を手伝うこともありますが、基本的には見守り役。
配膳係の動きや全体の様子を確認しながら、子どもたちが安全に食事できるようサポートします。
食事中は児童とのコミュニケーションの時間。
会話の内容や食べ方、好き嫌いなどから子どもの様子をさりげなくチェックします。
食後は片付けと掃除。
子どもたちの作業が雑にならないよう声をかけながら、昼休みに入ります。
ただし、教師にとってはここも忙しい時間です。
連絡帳の記入や配布物の確認などを済ませ、午後の授業準備を進めます。
13:40頃~ 午後の授業
午後の授業は曜日や学年によって異なりますが、多い日は6限目(~15時30分頃) まで行われます。
その後は、帰りの会で宿題や配布物を確認し、児童を下校させます。
日によっては面談、委員会活動、行事の準備などが入ることもあります。
また、季節によっては運動会や地域イベントの練習もあり、
体育館やグラウンドの見回りも教師の大切な仕事です。
16:30~ 児童の帰宅・雑務など
児童の下校を見届けたあとも、翌日の授業準備や事務作業、会議など忙しい時間が続きます。
部活動を担当している場合は、その指導にも出向かなければなりません。
さらに、クラス運営以外に学校全体の校務分担もあります。
小学校教師の勤務終了時間は本来17時30分頃ですが、定時退勤は難しいのが現状です。
多くの先生が、19時頃まで仕事に取り組んでいるといわれています。
小学校教師のやりがい・魅力は?
感謝の言葉をもらうことが多い!
小学校教師としてやりがいを感じる瞬間、仕事の魅力はどのようなものでしょうか。
小学校教師のやりがいとしてよく聞かれるのは、感謝されることが多いということです。
子どもたちの教育を通じて、教師はさまざまな人と関わります。
保護者はもちろん、地域住民やスポーツ関係者、企業・団体など、日々の活動の中で、先生に感謝を伝えられる場面も少なくありません。
児童からの言葉も、教師にとって大きな励みになります。
「授業がわかりやすかった」「相談にのってくれた」「面白い話を聞かせてくれた」など、子どもたちは先生の姿をしっかり見ています。
真摯に向き合うことで、子どもたちの反応が目に見えて変わることもあるようです。
卒業式などの節目には、保護者から涙ながらに感謝の気持ちを伝えられることも。
負担の大きい仕事ではありますが、自分の努力が子どもの成長に反映されるという点は、ほかにはなかなかない大きなやりがいです。
小学校教師はどんな人に向いているの?
子どもが好きで、公正な目をいつでも向けられる人
子どもへの愛情があり、公正な判断ができる人が小学校教師には向いているでしょう。
小学校教師の仕事は多岐にわたり、人と密接に関わるため精神的な負担も大きいです。
保護者とのトラブルが発生することもありますが、子どもの教育のためにやり抜く意思が求められます。
また、児童一人ひとりに偏りなく接することも大切です。
教師も人間ですから相性や好き嫌いもあるでしょう。しかし、それを表に出さずに対応する冷静さが必要です。
教えることに喜びを感じられる人!
人に教えることが好きな人も、教師に向いています。
授業では、どうすれば子どもたちにわかりやすく伝えられるか、学習をスムーズに進められるかを常に考え、試行錯誤する必要があります。
また、学習についていけない児童が出ないよう、一人ひとりの理解度を確認し、必要に応じてサポートする細やかさも求められます。
面倒見が良い人!
児童のトラブルや体調不良などに気づき、サポートできる面倒見のよさも重要です。
子どもは困りごとがあっても、恥ずかしくて言い出せないことがあります。
いち早く状況を察知し、さりげなく声をかけることが大切です。
また、自発的に相談してくる子どもには、真摯に向き合う姿勢が求められます。
一度でも冷たい対応をすると、子どもに大きな傷を残す可能性もあります。
児童一人ひとりの様子に気を配り、子どもたちに寄り添うことができる人が、教師に向いているといえるでしょう。
小学校教師になるには
小学校教員免許の取得が必須
小学校教師として働くためには、小学校教員免許が必須です。
教員免許を取得する方法は二通りあります。
一つは、大学で教職課程を履修し、教育に関する専門知識や指導法を学ぶこと。教育実習もあり、実際に児童と接する経験を通して、現場で必要な技能を身につけることができます。
また、通学が難しい社会人や転職希望者でも、通信制大学を利用して教職課程を履修し、免許を取得することが可能です。
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もう一つは、小学校教員資格認定試験に合格して教員免許を取得する方法です。
児童の学習指導や生活指導に必要な知識・技能を証明する資格として、免許は欠かせません。
小学校教員免許を取得しただけでは、小学校の教員として働けない!
小学校教員免許を取得しただけでは、すぐに教員として働くことはできません。
公立の小学校の教員を目指す場合は、各自治体の教員採用試験に合格する必要があります。
試験では、教育学や専門教科の知識だけでなく、面接や模擬授業などで児童への指導力や人柄も評価されます。
水泳やピアノ等の実技試験を課す自治体もあります。
採用試験は競争率が高く、合格するためにはしっかりと準備が必要です。
国立・私立の小学校の教員を目指す場合は、各学校の採用試験に応募します。
免許は教員になるための資格であり、実際に働くには採用試験で選ばれることが前提となるのです。
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まとめ
小学校教師は、児童一人ひとりに寄り添い、学習や生活面を支える重要な仕事です。
幅広い業務をこなす大変さがありますが、子どもの成長を支え、子どもたちや保護者から感謝の言葉を受け取ることも多く、大きなやりがいがあります。
日々の努力が子どもの笑顔や成長につながるため、自分の仕事の成果を実感しやすいのも魅力です。
子どもと真剣に向き合い、教育を通して社会に貢献したい人にとって、非常に意義のある職業といえるでしょう。










