学習者はどんなビジネスパーソンだった?
私がタイの日本語学校で働いていた時、外部パートナーとして教えに行っていたのは、工場関連の日系企業で、親日家の社員が多い所でした。
日系企業ということで、希望者は自由に参加できる日本語コースが提供されていたようです。(一応事前選考はあったとのこと)
その日本語コースは、週1回平日に19時~21時の2時間(10分間の休憩あり)で行われていて、20人くらいの学習者が毎回授業を受けにきてくれていました。
日本語レベルは、ざっくり初級~中級程度で、中にはペラペラな人もいました(^^)
20~30代が中心でしたが、50代の方も熱心に勉強されていました!
会社指定のカリキュラムに従う必要があった
外部パートナーとして日本語の授業を提供していたということもあり、授業は基本的に会社指定のカリキュラムに従う必要がありました。
テキストは、タイの日本語学校で定番の「みんなの日本語(タイ語バージョン)」で、その日に教える単元は、あらかじめ決められていました。(相談すれば多少の変更は可能でした)
そのため、授業の流れとしては、ウォーミングアップ+出欠確認→前回の振り返り→その日の単元の単語導入→文法説明→問題演習(余裕があればロールプレイも)というのが、基本でした。
授業の始めに毎回簡単な小テストをした
当時担当していた学習者の皆さんは、普段の仕事ではタイ語もしくは英語を使っており、日本語を使う機会があまりないとのことでした。
なので、授業の始めに毎回簡単な小テストをして、少ししっかりめに単語や文法の振り返りをしていました。
小テストは、その時働いていた日本語学校で、タイ語が分かる先生に協力してもらって、タイ語表記の小テストを作って持参していましたね。
新しい単語や文法を使って例文を作成してもらった
毎回の授業では必ず、新しい単語や文法を教えていたのですが、使い方を理解しているか確認するためにも、それらの単語や文法を使って例文を作成する時間を設けていました。
また、ランダムに学習者を指名して、例文を発表してもらい、「あ、そういう使い方もあるんだ~」と理解を深められるようにもしていました。
誤りをその場で訂正すれば、それもまた新たな学びになるので☆
ビジネスマナーに関する内容にも触れた
私が日本語を教えていた学習者は、普段は初級~中級レベルの日本語を学んでいましたが、皆さん日系企業で働くビジネスパーソンということで、日本のビジネスマナーへの関心が高かったです。
そのため、授業ではときどき、日本のビジネスマナーに関する内容も取り上げました。
例えば、上司に対する挨拶や、お辞儀の方法、名刺交換のやり方、約束の時間に対するマナー(5分前行動など)、丁寧語・尊敬語・謙譲語の使い分け、報連相(報告・連絡・相談)などですね。
とはいっても、日本への出張があるとか、上司と日本語で会話をしなければならないというわけではなかったようで(専属の通訳がいたので)、異文化の知識として楽しんで学んでいました(^^)
学習した文法を使ったロールプレイをしてもらった
テキストの内容的に、どうしても単語や文法の説明が中心になりがちだったので、実践的な練習をしてもらうために、学習した文法を使ったロールプレイをする機会も設けていました。
ロールプレイは、基本的に各単元の会話練習の部分を使って行っていましたね。
例えば、2人1組になってもらって、AさんBさん役を決め、テキストの会話文を使って、自由に話を広げてもらいました(^^)
全体で10~15分くらい時間をとって会話を進めてもらいましたが、その間私は歩き回って学習者の日本語をランダムにチェックし、間違いがあれば訂正していました!
働いていた日本語学校でビジネス会話を教えることもあった
当時働いていたタイの日本語学校で、社会人相手にビジネス会話を教える機会もありました。
私が担当した学習者は、日系企業で働いている人が多く、日本人の上司や、日本からタイに出張で来るクライアントと会話をすることなどを目標に、敬語表現を勉強している人がほとんどでした。
日本人のクライアントと、やり取りをするためのメールの書き方を学んでいる学習者もいましたね。
まとめ
今回は、私がタイの日系企業でビジネスパーソンに日本語を教えた体験談をまとめてみました。
初級~中級レベルの学習者が多かったため、がっつり敬語表現を教えるという感じではありませんでしたが、日本のビジネスマナーを教える機会が多く、私自身もたくさんの学びがありました。
普段はビジネス会話を教える機会が少ない私ですが、幅広い層の学習者に対応できるように、これからもスキルを磨いていきたいです。