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登録販売者と調剤薬局事務の違いとは?調剤薬局で働きたい方は必見!

登録販売者と調剤薬局事務の違いとは?調剤薬局で働きたい方は必見!

登録販売者と調剤薬局事務は違う職種でありながらも、調剤薬局内においては、ほぼ同じ業務を担当しています。
それはなぜなのでしょうか?

この記事では、登録販売者と調剤薬局事務の違い、調剤薬局での役割や業務内容の詳細を解説しています。

登録販売者の資格取得後に調剤薬局で働きたいと考えている方は必見の内容です。ぜひ参考にしてください。

更新日:2024-06-27(公開日:2023-06-23)

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この記事の執筆者

BrushUP学び専任ライター:
西村 美保(登録販売者資格保有)

BrushUP学び専任ライター:西村 美保

調剤薬局とは

調剤薬局とは

医師の処方箋に基づいた薬を薬剤師が提供するところ

調剤薬局は、医師が処方した医薬品について、薬剤師が薬を調合し、お客様に提供する場所です。薬を提供する際は、医薬品についての説明や服用方法などの情報も伝えます。

調剤薬局の多くは保険適用となるため、「保険調剤薬局」や「保険薬局」と呼ばれることもあります。

「薬剤師」「登録販売者」「調剤薬局事務」が働いている

調剤薬局で働く主な人材は、「薬剤師」「登録販売者」「調剤薬局事務」の3職種に分かれます。

薬剤師は医薬品の調剤ができる専門資格であり、調剤薬局に必ず配置しなくてはなりません。
では、登録販売者と調剤薬局事務はどのような業務を担当するのでしょうか?

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登録販売者と調剤薬局事務の仕事はどう違う?

登録販売者と調剤薬局事務の仕事はどう違う?

それぞれ違う職種だが、調剤薬局では同じ仕事を担う

登録販売者、調剤薬局事務それぞれ本来担う役割は異なりますが、調剤薬局では、どちらも薬剤師のサポート業務が仕事となります。

薬剤師のサポート業務は、レセプト業務や調剤補助、処方箋受付・会計などが該当します。

唯一の違いとしては、登録販売者は調剤薬局で取り扱う市販薬の一部を接客販売できるということが挙げられます。

登録販売者は一般用医薬品の接客販売をする仕事

登録販売者は、市販薬のうち、第2類・第3類に分類される一般用医薬品の接客販売をおこなう仕事です。

お客様から医薬品の相談を受けた場合は対応する義務があり、医薬品の成分や効能といった専門知識を必要とし、資格がなければ応じることができません。

ドラッグストアなどの医薬品を扱う店舗が主な就業先となり、医薬品販売のほか、商品発注・品出し・レジなど、店舗のあらゆる業務を担当します。

関連記事 登録販売者の仕事内容について詳しく

調剤薬局事務はレセプト等のデータ入力が主な仕事

調剤薬局で調剤した薬は、保険適用となるため、協会けんぽなどの健康保険の団体に、費用を請求する必要があります。
その請求書をレセプト(診療報酬明細書・調剤報酬明細書)と呼び、請求業務を担当するのが調剤薬局事務となります。

調剤薬局事務は、処方箋内容のデータ入力やレセプト業務がメインの仕事であり、ほとんどの調剤薬局ではレセプトコンピュータ(レセコン)を用いてデータ入力をおこなっています。

また、レセプト等のデータ入力のほか、薬剤師の調剤補助なども調剤薬局事務が担当することがあります。

参考 調剤薬局事務について

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調剤薬局における登録販売者の業務内容は?

調剤薬局における登録販売者の業務内容は?

処方箋の受付・会計業務

処方箋や受付票のデータ入力は必須の仕事

処方箋を持って調剤薬局に訪れたお客様の受付や会計業務も登録販売者や調剤薬局事務が対応します。
受付時には処方箋のデータ入力をおこない、はじめて来られたお客様には、カルテ作成のために受付票を記入してもらいます。

また、会計時にお客様に渡す領収書や調剤明細書の発行にも対応します。

第2類・第3類医薬品や医療用品の販売・発注

登録販売者の資格がないとできない業務が一部ある

調剤薬局では、市販薬(一般用医薬品)や医療用品の取り扱いもおこなっていることがあります。

第2類・第3類医薬品に関しては、登録販売者が接客販売することもあるでしょう。
なお、登録販売者の資格がない調剤薬局事務は医薬品接客の対応はできません(レジ会計のみであれば対応可)。

その他医療用品の販売や、市販薬の発注・管理については、登録販売者、調剤薬局事務いずれも担当することが多いでしょう。

関連記事 業態別!登録販売者の仕事内容と勤務形態について

薬剤師がいるため、医薬品の相談を受ける機会は少ない

なお、医薬品の相談については、登録販売者よりも薬剤師のほうが医薬品の知識幅が広いという点から、登録販売者の出番は少ない傾向です。

例えば、処方された医療用医薬品と市販薬の飲み合わせについては、登録販売者が有する知識の範囲外であり、薬剤師または医師しか対応できないといったことが挙げられます。

ジェネリック医薬品の案内

調剤薬局のなかでも重要な任務

受付したお客様に、先発医薬品(新薬)からジェネリック医薬品(後発医薬品)への切り替えを促す案内も、登録販売者や調剤薬局事務の役割です。

先発医薬品の特許が切れた後に製造・販売されるジェネリック医薬品は、先発医薬品と効果や安全性が変わらないながらも、製造コストが安価であることが特徴です。

薬を服用するお客様の負担軽減や医療保険費の抑制のため、国はジェネリック医薬品の使用を推奨しています。
ジェネリック医薬品の案内は、調剤薬局のなかでも重要な任務といえるでしょう。

出典 厚生労働省/後発医薬品(ジェネリック医薬品)及びバイオ後続品(バイオシミラー)の使用促進について

レセプト業務

登録販売者もレセプト業務を担当するケースがほとんど

調剤薬局で働く登録販売者も、レセプト業務を担当します。

なお、レセプト請求は1ヶ月単位でおこなわれます。
毎日の業務ではなく、月末月初での作業となり、お客様ごとの調剤報酬明細書の作成が必要になります。
来客数の多い調剤薬局は、月末月初が多忙になることもあるでしょう。

レセプト業務は具体的に何をするの?

レセプト業務は大きく3つの内容に分類されます。
以下に業務内容を紹介しましょう。

①お客様の処方箋情報をレセコン(レセプトコンピュータ)に入力
…こちらは処方箋の受付時に都度対応する業務となります。

②レセプトの点検と確認、レセプト発行
…処方箋情報を1ヶ月分にまとめて、レセプトを発行します。この際、入力内容にミスがあると、調剤薬局の収入に大きくかかわってしまいます。必ず間違いがないか確認をします。

③審査支払機関にレセプトを提出
…毎月10日までにレセプトを提出します。

調剤補助(薬のピッキングなど)

薬の調剤は薬剤師しかおこなえないが、補助業務の対応は可能

登録販売者や調剤薬局事務が担当する仕事の1つに、調剤補助があります。
本来、薬の調剤は薬剤師のみしか対応できませんが、調剤補助については薬剤師以外のスタッフも対応することができます。

なお、調剤補助の業務は、処方箋に記載された医薬品を在庫棚から必要量集めるピッキングや、納品した医薬品を仕分けて在庫棚に入れる棚入れが主体となります。

参考 厚生労働省/調剤業務のあり方について

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調剤薬局で働く登録販売者の給料は?

調剤薬局で働く登録販売者の給料は?

登録販売者も調剤薬局事務としての給料になる

調剤薬局事務の平均年収は335万円程度

調剤薬局で働く登録販売者は、調剤薬局事務としての職務となる場合がほとんどで、給料の基準も調剤薬局事務の金額がベースとなります。

ちなみに、調剤薬局事務の平均年収は335万円程度です。
登録販売者の平均年収が380万円程度ですので、調剤薬局事務の給料のほうが低い水準にあるといえるでしょう。

※給料データ出典元:indeedキャリアエクスプローラー(2023年6月10日現在)

関連記事 登録販売者の平均給料・年収は?勤務先や都道府県によって変わる?

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調剤薬局でも登録販売者の実務経験が積める

調剤薬局でも登録販売者の実務経験が積める

データ入力等の仕事がメインだが、実務経験にカウントされる

薬剤師の管理下で医薬品に携わる業務をおこなう

登録販売者が単独で医薬品を販売できるようになるには、法で規定された期間の実務経験を満たさなくてはなりません。
調剤薬局はその実務経験を満たせる場の1つです。

調剤薬局の仕事は事務業務がメインとなり、一見、医薬品販売から離れた業務に思えますが、医薬品に関連する仕事であり、すべて薬剤師の管理下で業務を遂行します。
そのため、調剤薬局での勤務期間は実務経験にカウントされるのです。

関連記事 登録販売者の実務経験なしの場合、どこで何時間経験を積めばよい?

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登録販売者と調剤薬局事務どっちを目指すべき?

登録販売者と調剤薬局事務どっちを目指すべき?

働きたい目的により異なる

登録販売者と調剤薬局事務、どちらを目指すべきか悩む方もいらっしゃるでしょう。
どちらを目指したほうがよいのかは、働きたい目的により異なります。

医薬品の接客販売をしたければ登録販売者

医薬品の接客販売をメインの仕事としたいのであれば、登録販売者を目指しましょう。

調剤薬局は薬剤師が常駐しているため、登録販売者として活躍できる場面は少ない傾向です。
登録販売者の資格取得後は、ドラッグストア等の医薬品販売店舗や置き薬の営業販売の仕事に就くことが推奨されます。

事務の仕事をしたければ調剤薬局事務

PCデータ入力など、事務業務に興味があるという方は調剤薬局事務を目指すとよいでしょう。

調剤薬局事務は一般事務と異なり、レセプトなど専門の知識を有した職種となります。
専門的な事務スキルを習得したい方におすすめの仕事です。

公的な資格が欲しい場合は登録販売者を目指す

公的な資格が欲しいという場合は、登録販売者を目指しましょう。

調剤薬局事務の資格はすべて民間資格となり、資格がないと調剤薬局事務になれないということもありません。

登録販売者の資格は一般用医薬品を販売するのに必要な資格です。
道府県知事が認定し、全国で使用できる国家資格に準じた資格であるというのもポイントでしょう。

調剤薬局で働きながら登録販売者を目指す

調剤薬局でも登録販売者の実務経験が積める」にも記載のとおり、調剤薬局は登録販売者の実務経験が積める場所の1つです。

調剤薬局事務として働きながら登録販売者を目指すというのも1つの手段でしょう。

  • 過去に調剤薬局事務の経験がある
  • 調剤薬局事務の仕事をメインにしたいが、登録販売者の資格も取得したい

以上のような方は、こちらのルートが推奨されます。

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登録販売者が調剤薬局で働くにはどうしたらよいか?

登録販売者が調剤薬局で働くにはどうしたらよいか?

調剤薬局事務の求人へ応募する

登録販売者が調剤薬局で働くには、求人サイトなどから調剤薬局事務の求人へ応募するルートが一般的です。

医療・医薬系の資格保有者を優遇して採用している調剤薬局もありますので、そのような調剤薬局求人を中心に応募をしていくとよいでしょう。

調剤薬局事務の資格を取得する

調剤薬局事務は無資格でも目指せる仕事ですが、レセプトに関する知識が必須となります。
調剤薬局事務の資格を求人応募条件としている調剤薬局もあるため、未経験者は事前の学習または資格の取得をしておくとよいでしょう。

なお、調剤薬局事務の資格は民間資格のため、さまざまな団体が資格を認定しています。
以下に比較的資格が取りやすい調剤薬局事務資格を紹介しましょう。

調剤薬局事務士®資格

認定団体:一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)
協会から認定を受けた通信講座で規定のカリキュラムを履修後、修了試験に合格すると資格が取得できます。最短1ヶ月での資格取得が可能です。

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調剤報酬請求事務技能検定試験

認定団体:一般財団法人 日本医療教育財団
通信講座による学習で取得が目指せる調剤薬局事務の資格です。合格率が92%(2022年実績)で、業界最高水準となっています。

調剤報酬請求事務技能検定試験の資格取得が目指せる通信講座はこちら

PCスキルを習得しておく

レセプトはPCを使用した業務となりますので、PCスキルを習得しておくことが推奨されます。

  • データの入力(タイピング)
  • Officeソフトの使用(Word・Excel)

以上のスキルがあればおおむね対応できるでしょう。
求人への応募時にスキルを証明する方法として、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)の資格があるとよいかもしれません。

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