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医療事務の資格試験の種類と難易度は?独学でも取得可能?

医療事務

医療事務とは、病院や診療所などの医療機関で、外来・入退院の受付やカルテ管理などを行う窓口業務、診療費の計算、徴収などを行う会計業務、診療報酬明細書(レセプト)を作成し医療保険の保険者に請求を行う請求業務などを行う仕事です。
医科と歯科に分かれているので、目指す職場にあわせて選びましょう。

更新日:2021-01-06(公開日:2017-09-04)

この記事を監修したのは

医療事務講座 講師:内芝 修子

医療事務講師:内芝修子

医療事務ってどんな資格?

医療事務の特長

  • 1最短1ヶ月で学べる通信講座も多く、働いている方や主婦の方でも短期間で資格の取得が可能です
  • 2未経験・ブランクありでも大丈夫実務経験がなくても必要な知識を学べば就転職がしやすくなります
  • 3高齢化により需要が増加中高齢化に伴い、医療費の請求業務などができる医療事務資格保有者の需要が増加

高齢化が進んで医療費も増加の一途をたどっています。
それに伴い、医療費を計算するための「レセプト」を作成し、請求を行う「診療報酬請求業務」も増加しています。
よって「診療報酬請求業務」を行うことができる医療事務資格保持者の需要が高まっていると言えるでしょう。

医療事務の資格を取るには?

医療事務の資格を取得するには「通学講座」「通信講座」「独学」のいずれかで学び、試験等を受け証明証・認定証をもらうのが一般的です。

講座受講がおすすめ 民間資格で受験資格もなく、合格率も高いため独学で勉強するための書籍も多くあります。
ですが、実技試験がある資格や参考資料の持ち込みがOKという試験の特性から、質問できる講師がいて試験のポイントがまとまったテキストがある「通学講座」「通信講座」で学ぶことがおすすめです。

指定科目履修のルート図

医療事務の資格取得に向けたスケジュール例

医療事務の資格を取得するまでを、異なる講座、資格で2つのモデルスケジュールを例に動画で紹介します。また、通信、通学を受講する場合の費用も紹介しています。

オプションの資格でスキルアップ

医療事務の仕事内容は、受付から会計、データ入力まで多岐にわたります。
また、介護施設や歯科医院など特殊な職場への就職を目指す場合は、プラスアルファの知識が必要となることもあります。
そういった現場の状況に合わせて、医療事務の資格にプラスして取得するとさらなるスキルアップが期待できる講座をいくつかご紹介します。

医療事務コンピュータ・電子カルテ講座
カルテ情報のデータ入力をするときに使われる医事会計システムは、メーカーによって操作の違いはありますが、今や多くの医療機関で使われていますので、基本的な操作を学んでおくことは決して無駄にはならないでしょう。

レセプトチェック講座
診療報酬明細書(レセプト)の内容に間違いがないかチェックできる知識を身につける講座です。
確認には単なる計算能力だけでなく、診療報酬のしくみをしっかりと理解していることが必要不可欠。
「なぜこのような計算になるのか」をわかったうえで実務にのぞめるので、正確さに差が出ます。

調剤薬局事務講座、介護事務講座、歯科医療事務講座
職場の特性に合わせた事務の知識を身につけられる講座です。
将来就職したい職場のイメージが固まっているという方は、このような講座を受けてみるのもよいでしょう。

医療事務講座・スクール比較

医療事務資格の種類一覧

医療事務の資格は複数存在し、それぞれの協会が行っている民間資格です。
「診療報酬請求事務能力認定試験」や「医療事務技能審査試験(メディカル クラーク(R))」、「医療事務管理士技能認定試験」などよく知られている資格もありますが、 基本的にはどの資格を取得しても医療事務の基礎を学んだことの証明になります。
実務には医療事務の基礎知識だけでなく医療費等の計算や医療コンピュータのスキルも求められるため、セット講座やW資格取得を目指す講座もあります。

資格名 特長
診療報酬請求事務能力認定試験 医療事務資格で唯一、厚生労働省が認定した試験で、最も難易度の高い資格(合格率:30%前後)。
財団法人日本医療保険事務協会主催で認知度、医療機関からの信頼度が高く、職場によっては資格手当の出る場合もある。
そのため、一度他の医療事務資格を取った後、その為の勉強をし受験する人や、実務に就いた後受験する人も多い。
年2回試験が実施され、内容は制度、法規などを含む学科問題とレセプトを作成する実技問題で、他の医療事務資格検定試験より内容が濃く、レベルは高い。
医療事務技能審査試験(メディカル クラーク(R)) 講座受講生に合わせているため難易度は高くない。 患者待遇や医療事務知識・診療報酬請求事務の学科と実技からなる試験。
合格率は50%前後で試験は毎月、全国で行われているため、受験のしやすさも特長の一つ。
一般財団法人 日本医療教育財団が主催する試験として知られており、対策講座も通学・通信講座で多数ある。
医療事務管理士技能認定試験 学科と実技試験のある合格率は医科が50%前後、歯科が70%前後の資格。
年6回試験が実施されており、内容は医療保険制度などの法規・レセプト業務・医療用語などの問題が出題されている。
講座受講生に合わせているため難易度は高くなく、医療事務の総合的な知識が習得できる人気の資格。
医科2級医療事務実務能力認定試験 全国医療福祉協会が実施する試験で、医療事務関連の試験のひとつ。
診療報酬明細書作成技能を含む診療報酬に関する知識、医療関連法規に関する知識を客観的に判断される。
医療事務検定試験 講座終了後に行う受講生のための試験。難易度は低い。 日本医療事務協会が実施している試験で、医療事務全般の基本的な知識と技術が審査される。
医療保険制度の知識から、医療事務の実践的なスキルである医療費算定の知識が必要。

関連記事:
●診療報酬請求事務能力認定試験の内容と合格率を解説
●医療事務技能審査試験とは
●医療事務管理士技能認定試験とは?

医療事務講座・スクール比較

合格までに必要な期間

目指す資格や勉強方法により異なる

当然ですが、目指す資格や勉強方法により必要な時間は大きく異なります。
代表的な資格を見ると、基本的には受験のための年齢制限や特別な資格は必要とされていませんので、まずは取得したい資格を自由に選んでみることが大事でしょう。
勉強法としては、通信講座、通学講座、専門学校・短期大学、独学といったものが一般的な選択肢といえます。

通信講座・通学講座の場合
通信講座や通学講座は、講座受講者の資格取得に特化してカリキュラムが組まれていることもあり、比較的短期間での取得が目指せます。
最短1ヶ月から半年程度を見積もっておくと良いでしょう。

専門学校・短期大学の場合
専門学校や短期大学は資格以外の学習も含まれており、卒業要件を満たすためには1年から2年必要となります。
在学中のどのタイミングで資格取得を目指せるかは学校のスケジュールによって変わりますが、幅広い学習を求めている方にはおすすめです。

独学の場合
独学の場合は、スケジュールも学習方法も自身で設定できますので、目安となる期間は人それぞれになるといえるでしょう。

医療事務資格の取得方法

取得を目指す資格を決めることから

取得を目指す資格を決める
医療事務の資格は複数存在していますので、まず自身がどれを取得したいのかを決めなければいけません。
すでに就業中の方は仕事に繋がる資格、もしくは報酬アップに向けての資格を選ぶと良いでしょう。
転職活動中であるならキャリアップや募集要項に記載されている資格を選ぶなど、状況に合わせて選ぶのがおすすめです。
医療事務の各種資格は個人の就業状況や取得目的にあわせて選びやすいので、じっくりと検討してみてください。

試験日・申し込み期日を調べる
目標とする資格を決めた後は、試験日と申し込み期日を調べましょう。
年に数回のみ開催される資格もあれば、毎月試験が実施される資格もあります。
試験勉強は試験日から逆算してスケジュールを組むとはかどりますので、まず日程の把握をしておくことをおすすめします。

受験申込書・受験費用を用意する
スケジュールの確認を済ませたあとは、受験申込書と受験費用を用意しましょう。
受験申込に必要な書類などは資格試験実施機関のホームページに用意されていますので、指示に従って手続きを済ませてください。

試験本番に挑む
以上の準備を終えたあとは、いよいよ試験本番です。
受験要綱を確認の上、試験に挑みましょう。
試験会場への移動、必要な携帯品など、万全の体制を整えることが大事です。

合格発表・合格証を待つ
受験が終了したあとは、合格発表を待つのみです。
おおよそ試験後1ヶ月以内に結果通知が届きます。
合格証が資格取得の証になりますので、大切に保管しましょう。

働きながら医療事務資格を取得できる?

仕事との両立は通信講座がオススメ

医療事務の講座には通学講座と通信講座がありますが、仕事との両立を考えている人には通信講座がオススメです。

「空き時間」で進められる
勉強時間を自分の都合に合わせて設定できるので、仕事に支障をきたすことなく勉強を進めることができるからです。
勉強はテキストさえあればどこでも進められますので、持ち歩いて仕事の休憩時間や空き時間に予習・復習をすることも可能です。
移動が多かったり、始業時間・終業時間が不規則な仕事をされている方にも安心です。

受講期間も延長できる場合がある
通信講座の平均受講期間は半年程度ですが、学習ペースに応じて1年くらいまでは延ばすことができる講座もあります。
そのため、予期せぬ仕事が急遽入っても無理なく対応できるスタイルといえるでしょう。

通学講座も工夫次第で両立可

通学講座も仕事との両立が不可能というわけではありません。
受講時間やコースを選ぶなど工夫をすることで、仕事をしながら通学することも可能です。

通学でも効率よく学べる
平日にお仕事をされている方であれば、土日に集中して学べるコースがオススメです。
1回の授業時間数は約4時間と比較的長くはなりますが、少ない通学日数で効率よく勉強を進めることができます。

振り替え受講ができる場合もある
受講を予定していた日に急遽仕事が入ってしまったというときにも安心なのが、振り替え受講のシステムです。
一定期間内ならほかの日に受講しなおすことができるので、受講料をムダにしてしまうこともありません。

プラスアルファの講座受講も検討しましょう

医療事務の資格を取得したあとでさらに深い知識を身につけたくなり、以前とは違う医療事務講座を受講される方も多いようです。
具体的には「医療事務コンピュータ・電子カルテ講座」「レセプトチェック講座」「メディカルマナー講座」など、医療事務の基礎的な知識をこえて少し専門的な知識を学ぶための講座の受講です。

採用時のアドバンテージにも
医療事務の仕事をはじめてしまうと、日々の忙しさに追われて専門分野をじっくりと学んだり、自分の頭で考えたりする時間は取れなくなりがちです。
少し就職の時期をずらしてでもプラスアルファの講座を受講しておくことは、採用時の強力なアドバンテージになるでしょう。

仕事を続けながらでも受講できる
これらの講座は受講に必要な時間も比較的短いので、メインの医療事務の資格を取得して少し余裕ができたあと、現在の仕事を続けながら受講するのにもピッタリです。
仕事をスムーズにはじめるためにも、基礎から実践までを網羅するしっかりとした知識を身につけておいて損はありません。

関連記事:
医療事務になるために勉強するべきことまとめ|独学でも合格できる?勉強のコツ

医療事務講座・スクール比較

医療事務試験の難易度と合格率

医療事務試験の合格率は約50~70%程度

医療事務試験はいくつかありますが、代表的な「医療事務技能審査試験(メディカル クラーク(R))」や「医科2級医療事務実務能力認定試験」「医療事務管理士技能検定試験」などの合格率は、約50~70%程度となっています。
しっかりと授業の内容を理解できていれば、十分合格できる試験と考えてよいのではないでしょうか。

難易度は高くはない
試験は教材の持ち込みOKで暗記の必要はありません。
試験自体の難易度も、それほど高くはないと言えそうです。
通信講座では自宅での受験が可能なものもあるので、不必要な緊張もなく、リラックスして試験に臨むことができるでしょう。

信頼度を上げられる可能性がある資格も
診療報酬明細書(レセプト)の作成に必要な技能があることを認定する「診療報酬請求事務能力認定試験」は難易度が高く、合格率は30%程度と言われています。
十分な受験対策は必要ですが、厚生労働省認可資格ということもあり、取得によって就職の際の信頼度が上がる可能性もあります。
よりよい条件での就職を目指されている方はぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。

試験の開催回数が多く、自分のペースで受験可能

年間通しての試験の開催回数が多いのも、医療事務試験の特徴。「医科 医療事務管理士(R)」の技能認定試験は、1月・3月・5月・7月・9月・11月のなんと年6回も開催されています。

これはほかの資格試験と比べても、かなり開催回数が多い部類に入るといえるでしょう。

テキストを見ながら受験可能
試験内容は、マークシート方式の学科問題が10問、レセプト作成や点検などの実技が3問。
学科は100点満点中70点以上、実技は1問につき50%、全体で70%以上の得点が合格ラインの目安となります。
得点としては高いように思えますが、授業で使ったテキストを見ながら受験できるということもあり、しっかりと学習を進めていれば合格できると考えてよいでしょう。

状況に合わせ受験可能
試験の開催回数が多いと、プライベートの事情や学習のペースに合わせて都合のよいときに受験できます。
家事や仕事と両立されている方に起こりがちな「家族の事情」や「学習が進まない」といった事態にも安心です。

関連記事:
医療事務の資格試験の合格率は?自分にあった医療事務の資格を取ろう!

医療事務講座・スクール比較

医療事務の資格試験の問題内容

資格試験は主に学科試験と実技試験に分かれている

医療事務の資格試験は、主に学科試験と実技試験が用意されているものが一般的です。
実技試験では、テキストや参考書といった資料の持ち込みが許可されていることが多いため、しっかり対策することができていれば得点は難しくないでしょう。

学科試験の内容
学科試験では、医療事務に関する基本知識から、医療法などの法規関連、実務にかかわる保険請求、その他の医学用語や医学の一般知識が問われます。
事務仕事ではあるものの、求められる知識が専門的で幅広いため、試験内容も一分野で収まらないのが特徴です。
医学全般的な観点から出題されますので、苦手分野を作らないことが大切でしょう。
基本的な試験形式は択一式で、範囲は広いものの基礎が中心となっています。

試験範囲の例
日本医療教育財団実施の「医療事務技能審査試験」を例に、試験範囲を見てみましょう。
前述のとおり、幅広い知識が問われます。

・医療保険制度
・高齢者医療制度
・公費負担医療制度
・介護保険制度
・医事法規一般
・医事業務
・診療報酬請求業務・医学一般・薬学一般・診療録の中から選択

実技試験の内容
実技試験では、実際の実務手続きのスキルが試されることが一般的です。
記述式問題と実務に即したスキルを試されます。
医療事務としてメインの業務になるレセプト業務(診療報酬明細書作成)を作成から点検まで正確に行えるかが重要でしょう。

コミュニケーションスキルが問われる
また、医療事務は患者の家族や同僚とのコミュニケーションも重要な仕事とされています。
実技試験では、医療事務員のコミュニケーションスキルを測る内容の出題もあるようです。
窓口での案内、電話対応といった一般的な実務はスムーズに行えるようにしておきましょう。

学科と実技の両試験に合格基準がある
医療事務の資格試験では、学科問題と実技問題の両方に合格点が課せられることが一般的です。
得点率が一定の数字を超えない場合は合格となりません。
しかし、いずれかの科目が不合格となった場合でも、得点率を上回った科目については一定期間試験免除となるケースもありますので、試験前に確認しておくと良いでしょう。

資格を生かせる現場の種類

病院・クリニック

医療事務と言えばまず思い浮かぶのは、病院やクリニックでの勤務ではないでしょうか。
大きな総合病院から地域の中小医院、美容医療を扱うクリニックなど、種類はさまざまです。

医療施設は増加している
高齢化や健康志向の高まりにより、医療施設の数は年々増加の一途をたどっています。
2011年に約17万6000だった医療施設の数は、2020年には約17万9000と3000近くも増えています。
それだけ就職先や募集も多く、将来性のある資格と言えるでしょう。

ライフスタイル・キャリア志向に合う働き方を選ぶ
勤務形態も正社員や契約社員からアルバイト、パートスタッフまでさまざまなスタイルで働いている方がいますので、自分のライフスタイルやキャリアの志向に合わせて選び、就職サポートを担当してくれるアドバイザーに伝えておくとよいでしょう。

歯科医院

医療事務が必要とされているのは、病院だけでなく、各地にある歯科医院も、選択される方が多い就職先です。
医療機関全体の約4割が歯科クリニック・歯科医院とも言われるほどですから、就職先は総合病院と同じくかなり多くあると考えられます。

レセプトの作成方法が異なる?
事務とはいえ歯科医院で働くからには、口の病気全般の知識があるに越したことはありません。
 また、診療報酬明細書(レセプト)の作成方法も、医科と歯科では違います。
そのため、「歯科医療事務講座」などでプラスアルファの知識を身につけておくと安心です。
歯科医院への就職を目指されている方は、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。

介護施設

高齢化が進んでいる現在、医療と介護は切っても切れない関係と言ってもよいでしょう。
介護施設を併設する医療機関も増えており、この分野の知識をもった人材は今後ますます重宝される可能性があります。

高齢者への対応も重要
また、高齢者の心によりそった対応も重要な業務ですので、高齢者の心理もしっかりと勉強しておかなければなりません。
就職してから身につけることもできますが、「介護事務講座」などの講座であらかじめこれらの知識を習得しておくとほかの求職者との差別化にもなりますし、即戦力としてよい条件での採用を勝ち獲ることができるかもしれません。

医療事務講座・スクール比較

医療事務の仕事内容は?

活躍の場

医療事務は下記の場所以外でもすべての医療機関で活躍の場があります。
収入が安定している常勤以外にも、非常勤(パートやアルバイト)での勤務も可能です。

活躍の場
(1) 医科や歯科などの病院や診療所
(2) 保険薬局
(3) 各種介護施設

受付

医療事務は、病院に行ったときに会計時にもらう診療報酬明細書の作成をはじめとしたさまざまな事務作業を担うお仕事です。
ここでは病院に訪れた患者さんと最初に接する「受付」、病状などを記入した「カルテの管理」、患者さんからの医療費の支払い手続きをする「会計・請求」にわけてご説明します。

受付の業務は第一印象を左右する
受付では保険証の確認や診察券の発行、初診・再診の手続きなどをおこないます。
患者さんが病院に入って最初に接することもあり、第一印象を左右する重要な仕事です。

病院によっては他にも
このほか病院によっては、入院患者の入退院の手続きや請求、病棟にあるナースステーションでの事務、診療科ごとの外来受付業務などもおこなうことがあります。

カルテの管理

患者さんの病状が書かれたカルテの管理も、医療事務の大切な仕事のひとつです。

カルテの適切な管理
管理の仕方は病院によって異なりますが、すぐに必要なカルテが取り出せるように適切に整理・保管し、医師や看護師と連携しながら業務を進めることが求められます。
外来クラークや病棟クラークを担当する場合には、カルテの管理だけでなく、検査伝票や各種検査の案内、患者さんの食事内容の管理など、より医療の現場に近い仕事です。
専門知識を得られる場として、スキルアップに生かすことができるでしょう。

入力作業などを行う場合もある
病院によっては、医師の行った診療内容や検査内容などをコンピューターに入力する作業も仕事に含まれることがあります。
間違いがあると診療に支障をきたしてしまいますので、正確さが求められる仕事です。

会計・請求

患者さんの診療終了後、カルテに記載された診療内容を見ながらその日の医療費を計算します。

請求を正確に行う
医療費の金額は患者さんの自己負担額や医療保険の種類によって異なりますので、注意が必要です。
私たちが普段病院で支払っているのは医療費の一部で、それ以外はじつは医療保険の保険者に請求されています。
こういった請求を正確におこなうのが、医療事務の仕事なのです。

レセプト作成、予約手続きなども行う
これらの計算が終わったら、診療報酬明細書(レセプト)を作成します。
患者さんから医療費が支払われたら領収書と共にこの明細書を手渡し、必要があれば次回の診療の予約手続きなども行います。

家事・プライベートとの両立もしやすい
勤務時間は職場によって差がありますが、朝9:00くらいに出勤、夕方16:00~17:00くらいには帰社できるということがほとんどのようです。
そのため、家事やプライベートとの両立も大きな問題なく行えるのではないでしょうか。

関連記事:
●医療事務とは?仕事内容から給料、資格について解説
●医療事務の仕事でつらいこと、大変なことは?

医療事務講座・スクール比較

医療事務の給料・年収分析

医療事務の平均年収

医療事務の年収は、全国平均で約300万円です。
年齢とともに所得は上がる仕事ですが、初任給は10数万円後半から、20万円までが目安です。

ボーナスの例
正社員であればボーナスが支給され、社会保険も完備されている職場も多いでしょう。
ボーナスの事例で言うと、月収の約4ヶ月分が年に2回に分けて支給されます。
国税庁の「令和元年分民間給与実態統計調査結果」によると、給与所得者の平均年収は436万円だったので、医療事務の年収は、低い水準であることがわかります。

地域や職場によっても異なる
ただし、勤務する地域や職場によって、給与水準が大きく異なる仕事だと言われています。
首都圏エリアや京阪神では、平均年収よりも高い水準ですが、地方都市になると平均年収以下になるようです。

職場による違い

医療事務の給与水準は、職場によって異なります。
勤務先としては、クリニック・診療所、総合病院、そして大学病院、一般企業が一般的です。

個人の病院や開業医の例
個人の病院や開業医の場合、給与水準は決して高くありません。
年収で言うと約200万円台前半が目安です。

総合病院・大学病院、大企業の例
またボーナスや各種手当・社会保険などが支給されない職場もあります。
総合病院では、約250~300万円前後、そして大学病院や大企業では約300万円以上の年収が見込める可能性があります。

手当・役職でより高い収入を得られることも
さまざまな手当が充実している職場も少なくありません。
さらに管理職・責任者になったり、勤続年数を重ねたりすれば、より高い収入を得ることができる可能性があります。
このように医療事務の仕事は、大手機関、グループ法人になるほど、給与水準は高くなる傾向にあるといえるでしょう。

女性の仕事として

医療事務は、一般的には女性の仕事として認知されています。
実際に、医療事務として働く男性は数少なく、その多くが女性です。

残業が少なく・復帰のしやすさも理由か
医療の仕事というよりも、企業における事務処理のような業務がメインなので、ルーチンワークで残業も少ない仕事として人気のようです。
また経験があれば、ブランクがあっても職場復帰しやすい仕事です。

家庭との両立もしやすい
職場によっては、託児所が完備されていたり、出産・育児休暇を利用できたりします。
したがって、女性が家事や子育てなど、家庭と両立しながら安心して働くことが可能な仕事です。

全国どこでも職を探せる
さらに、資格や経験さえあれば、日本全国どこでも転職・就職活動ができます。
また日本人女性の平均年収は、正社員で約272万円という結果が出ています。
女性が医療事務の仕事をした場合、一般的な水準よりも高い収入が得ることができるでしょう。

関連記事:
医療事務の気になる給料事情!年収は?医療事務のメリットは?

医療事務講座・スクール比較

向いている人とは

  • 性格面患者と接する仕事ですから、明るさや思いやりのある心も大切。
    また、レセプト作成がメインの仕事になる場合は、正確で細かい仕事ができる方が求められるでしょう。
  • 技術面業務には保険点数計算など特殊な業務も含まれているので、専門分野に特化した知識が必要。
    必須ではありませんが、有資格者は待遇面でも有利となる可能性があります。

人と話すことに抵抗がない人

医療事務の仕事は、医師や看護師、検査技師など、さまざまな関係者と連携しながら進めるお仕事です。
人と話したりコミュニケーションをとることに抵抗がない方は、この仕事に向いていると言えるでしょう。

受付での患者さんとの会話も大切
怪我や病気をかかえて病院を訪れる患者さんの中には、不安な気持ちを抱えている方もいます。
笑顔での挨拶や親切な応対により、安心して診療を受けてもらうことができます。

コミュニケーション能力も大切
コミュニケーション能力がすぐれていれば、ほかの医療事務スタッフとも良好な関係を築くことができ、忙しいときにもうまく連携して業務を進めることができるでしょう。
一人ひとりの作業量が多い小さな病院などでは、そういった能力は見過ごすことのできないほど重要なものです。

思いやりがあるやさしい人

医療事務の仕事は、さまざまな立場で仕事をするスタッフたちの「調整役」という側面も大きいもの。
自分とは違う現場で働く方たちを気遣いながら仕事を進められる思いやりのある方は、やはり重宝されるといえるでしょう。
いくら仕事の処理能力が高くても、チームとしてみんなで円滑に作業を進めていくことができなければなりません。

優しい対応が大切
また、病院を訪れる患者さんからしても、笑顔でやさしく対応してもらえるというのはうれしいもの。
「お体の調子はいかがですか?」「今日はあたたかいですね」などといった他愛無い会話が、病院への愛着や信頼につながっていく部分も大きいと思います。

細かい作業が苦にならない人

医療費の計算、パソコンへのデータ入力、カルテや伝票の整理など、医療事務の仕事は細やかさが求められる作業が多いのも特徴のひとつです。
そういった意味では、日ごろからパソコンでの作業が得意だったり、電卓などでの計算や文字を書くことが苦にならないという方は向いているといえるでしょう。

几帳面な方も向いている
また、医療費の計算やカルテのデータ入力の作業は基本的に間違いが許されず、高い正確性が要求されます。
几帳面でほかの人が気づかないような細かいところにまで気がまわるという方も、力を発揮できる可能性があります。

整理整頓が得意な方も向いている
医療事務の仕事は、きれい好きで整理整頓が得意という人にもピッタリ。
膨大な量のカルテや伝票をうまく整理して、すぐに取り出せるようにそれぞれの収納場所を記憶しておくというのは、案外骨の折れるものではないでしょうか。
そのため、きれい好きで整理整頓が得意な方は重宝されるかもしれません。

関連記事:
●男性でも医療事務はできる?
●医療事務は学歴不問!高卒でも資格取得が目指せる!

医療事務講座・スクール比較

医療事務講座の受講の流れ

通学講座の受講の流れ

資料請求をする
講座によっては自分に適した講座の提案やスケジュールの提案をいっしょに送付してくれることもあり、受講のイメージがわきやすくなります。

(2)無料説明会や体験受講に参加する
受講してみたい講座がある程度しぼれてきたら、無料説明会や体験受講に参加してみましょう。
医療事務という仕事やカリキュラムについて詳細に解説してもらえます。

(3)講座を申し込む
受講したい講座が決まったら、申し込みをします。
受講料は5万円前後のことが多いよう。
受講料については、厚生労働省指定の「一般教育訓練給付制度」や「母子家庭等自立支援教育訓練給付金制度」などで補助を得られる可能性もあります。
自分が対象になるのかどうかを確認して、申請してみましょう。

(4)コースを選び受講する
授業は週1~2回。
1日4時間の受講で集中的に勉強するコースから、平日の午前または午後のみに受講するコース、土日のみの受講コースなど、自分のライフスタイルに合わせてコースを選択することができます。

(5)受験して合格をする
すべてのカリキュラムを修了したら、別途受験料を支払い資格試験を受験します。
こちらに合格すれば、晴れて資格認定となります。

通信講座の受講の流れ

一方の通信講座には決まった受講時間はなく、自分のペースで空いた時間にテキストを見ながら勉強するスタイルです。

講座選びは通学同様
テキストの内容からわからないことが出てきたときのフォロー体制、就職サポートの充実度など、詳細までチェックしておきましょう。

(1)受講する
受講開始から資格取得までの期間は、約半年が目安。

(2)レポートを提出し課題を終える
3~4回のレポート提出のあと、修了課題が出されます。
これをクリアすると、すべてのカリキュラムが修了となります。

(3)在宅で受験し、合格を目指す
修了後は、在宅もしくは指定の会場にて資格試験を受験。
今まで勉強に使った教材の持ち込みが可能ですので、安心して試験にのぞむことができます。
こちらに合格することで、資格認定となります。

就職サポートを利用して好条件で就職を目指す

通学講座、通信講座ともに、就職サポートがついている場合が多いようです。

サポート面も手厚い講座がオススメ
希望に応じた就職先の紹介はもちろんのこと、何かと不安の多い就業初日に担当アドバイザーが同行してくれたり、正社員や無期雇用職員としての就職ができるよう交渉をおこなってくれる場合もあります。
また、就業後のスキルアップや悩み相談にも応じてもらえる場合もあります。
自分のキャリアプランを長い目で考え、必要なサポートが受けられる講座を選ぶようにしましょう。

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医療事務の仕事をするには資格が必要?

医療事務の資格が無くても働けるが、資格があると有利!

医療事務の仕事をする際は、医療事務の資格が必須になるとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、実は医療事務として働くにあたり、医療事務の資格は特に求められることはありません。

資格で有利になる可能性
資格を持っていなくとも医療事務として働き、業務をすることができます。
医療事務の資格を保有していることで有利になることがあります。
具体的には、医療事務の仕事への就職・転職の場面で採用される可能性が高くなったり、既に従事している方も資格があることで昇給などに繋がる可能性があるため、有利になるといえるでしょう。
医療事務の資格を取得することで得られるメリットがあるため、医療事務の資格取得をおすすめいたします。

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監修者プロフィール

この記事を監修したのは

内芝 修子 氏

医療事務講師:内芝修子

東京三洋電気株式会社エレクトロニクス事業部マイコン応用センター退社後、レセプト専用コンピュータ(医科・調剤)販売会社入社。インストラクターに転身。
その後、一時中断をはさみ、2009年から医療事務講師を務める。
現在は横浜医療情報専門学校、神田外語学院(医薬通訳を学ぶ学生対象)の非常勤講師、医科診療報酬検定試験の作問委員、レセプト点検に携わっている。

【保有資格】
・診療情報管理士
・診療報酬請求事務能力認定試験(医科)
・在宅診療報酬管理士
・調剤事務管理士
・介護事務管理士
・医師事務作業補助者基礎知識研修終了証明書(日本病院会)

【代表著書】
「初級者のための診療報酬完全マスタードリル」 医学通信社
ほか

よくある質問

Q.医療事務資格の種類は?
A.5種類あります。運営団体によって資格名が異なります。
Q.医療事務試験の難易度と合格率は?
A.医療事務試験の合格率は約50~70%程度です。そのため難易度としてはそこまで高くないと言えるでしょう。
Q.医療事務の仕事内容は?
A.医科や歯科などの病院や診療所、保険薬局、各種介護施設などがあります。基本的には受付、カルテの管理、会計・請求作業があります。
Q.おすすめの勉強方法は?
A.おすすめはスクールで開講している試験対策講座の受講です。疑問点やわからない点を質問できる環境が整っていたり、合格までの学習スケジュールの設計も行ってくれるのでおすすめです。

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