
社会人のための専門学校進学ガイド|学び直し・再出発への第一歩
社会人経験のある人が、再び専門学校に通うことは決して珍しいことではありません。
近年、社会人の学び直しニーズが高まっており、「リカレント教育」は文部科学省を中心に、国も注力している取り組みの一つです。
この記事では、社会人が専門学校に通うメリットや通学方法、学費の支援制度、注意すべきポイントなどをわかりやすく解説します。
社会人でも専門学校に通える?

専門学校は「高校卒業後すぐに進学する場所」というイメージが強いかもしれませんが、社会人としての経験を積んでから入学する人も珍しくありません。分野によっては、社会人が学生の半数以上を占めるケースもあり、年齢に関係なく入学を目指せます。
また近年は、社会人を対象とした入試制度やカリキュラム、支援制度を整えている学校も増えています。
社会人おすすめ!専門学校を見る社会人が専門学校に通う方法
社会人としての生活を送りながら専門学校に通うには、自分に合った無理のない通学スタイルを選ぶことが大切です。
最近では、働きながらでも通えるように工夫されたコースも増えており、自分のライフスタイルや仕事の状況に合わせた学び方が可能になっています。ここでは、社会人が選べる主な通学パターンをご紹介します。
夜間部に通う
社会人が専門学校に通う時にまず検討するのが夜間部でしょう。
夜間部では、平日18時以降に授業が行われている学校が多く、仕事が終わった後の時間を活用して学べるのが魅力です。働きながら通学するための現実的な選択肢といえます。
学べる内容は昼間部とほぼ同じで、修了後には資格取得も可能です。
午前または午後のみのクラスの学校に通う
午前だけ、あるいは午後だけ開講しているコースを設けている学校もあります。
この場合、午前・午後のどちらかの時間帯は学校に通い、もう一方の時間にアルバイトなどを行うことができます。
パート勤務やフリーランスなど比較的柔軟な働き方をしている社会人にとって、こうした時間帯のコースは通いやすく、学習と仕事を両立しやすい点が魅力です。
ただし資格によってカリキュラムの必要単位数は異なるため、午前のみ・午後のみのクラスを開講している学科は限定されています。一度確認してみると良いでしょう。
通信制を利用する
通学の時間が確保できない人には、通信制の専門学校という選択肢もあります。
オンライン講義やeラーニングで自宅から学習できるため、地方在住者や子育て中の方にも人気があります。スクーリングが必要な場合もありますが、年間数日の通学で済むことが多いです。
仕事を退職して通う
現在の仕事を辞め、一旦学業に専念する道を選ぶという方法もあります。
学費や生活費の確保は課題になりますが、その分落ち着いて学べる環境が生まれます。昼間課程に属するので、現地での実習授業なども受けやすいでしょう。目標が明確で、短期間で集中して資格取得を目指す場合には有効な手段です。
社会人おすすめ!専門学校を見る社会人が専門学校に通うメリット
社会人が専門学校に通うことで得られるメリットはさまざまです。
キャリアの見直しや目標の明確化、実践的なスキルの習得など、現役時代とは違った学びの価値を実感できます。いくつか代表的なメリットをご紹介します。
資格取得で新しいキャリアを目指せる
専門学校では、特定の資格取得を目的としたカリキュラムが整っており、国家資格や業界認定資格を取得することが可能です。
希望する仕事によっては国家資格や業界認定資格の取得が大きくキャリアアップに繋がることもあるため、転職や新しいキャリア形成に大きく役立つでしょう。
スキルアップで職場でのキャリアアップがはかれる
専門学校では、特定分野の知識・技術をより深く、集中して学ぶことができます。
現在の職場での昇進や職種転換を見据えて、専門学校でスキルアップを目指す社会人も少なくありません。実務に直結した内容を学ぶことで、仕事にすぐ活かせる知識や技術が身につきます。
また現在の職種のスキルアップとして専門学校に通う場合は、実際の実務内容と専門学校の学びが直結しやすく、より深く学びを得られるでしょう。
同じ業種を目指す人たちとの繋がりができる
専門学校では、同じ志を持つ仲間と出会えることも大きな魅力です。
社会人になると社外での交流や新たな人脈構築の機会が減少する傾向にあります。社会人同士の交流や情報交換を通じて、新たな人脈が生まれたり、学びのモチベーションを高め合う関係が築けたりするかもしれません。
社会人おすすめ!専門学校を見る社会人の専門学校進学にかかる学費と支援制度
学費の負担は、社会人が進学を検討する上で大きなハードルの一つです。ここでは、専門学校での学び直しの際に利用できる、国の支援制度や奨学金を紹介します。
専門実践教育訓練給付制度
教育訓練給付制度とは、労働者の中長期的なキャリア形成を支援し、雇用安定と就職を促進するために、厚生労働省が定めた給付金制度です。厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、教育訓練経費の一部が支給されます。
支給を受けるための条件は3つです。
1.受講開始までに雇用保険に2年以上加入
2.受給を希望する方が在職中もしくは離職後1年以内
3.厚生労働大臣指定の教育訓練の修了
以上を満たすことで、学費の50〜70%が給付されます。条件はありますが、利用できれば非常に心強い制度です。
※給付金の支給割合については、他にも定められた条件があります。詳しくは学校の窓口に相談してみましょう。
また教育訓練給付制度を受けるためには、進学する専門学校の課程が、対象講座となっている必要があります。自分の進学したい学校が対象になっているかどうかは、事前に確認するようにしましょう。
奨学金や教育ローン
「奨学金=学生のもの」と思われがちですが、実は社会人でも利用できる制度があります。なかでも代表的なのが、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。修士課程などに進学する際には、貸与型の奨学金が利用でき、第1種(無利子)と第2種(有利子)の2種類があります。第1種の方が審査基準は厳しめですが、両方を併願することも可能です。申し込みの際は、収入や学力基準の審査があり、配偶者の所得も判定対象に含まれる場合があるため注意が必要です。
また、入学時の初期費用をまかなう手段として「教育ローン」を利用するという選択肢もあります。教育ローンには、国が提供する「国の教育ローン」と、銀行などの民間金融機関が取り扱うものがあり、それぞれ融資条件が異なります。
奨学金が給付されるのは入学後、給付金制度は修了後というケースが多いため、入学金や初年度納入金が必要なタイミングでは、教育ローンの活用が現実的な支えとなるでしょう。
会社の制度や支援を活用する
勤務先によっては、自己啓発支援制度や資格取得補助などが用意されている場合があります。働きながら専門学校に通う場合は、自社に活用できる制度がないか、条件や申請方法などをチェックしてみましょう。
社会人おすすめ!専門学校を見る社会人の専門学校進学で注意するポイント
ここでは、社会人が専門学校に進学する際に注意すると良いポイントについて紹介します。
やりたいことが学べるか
働きながら勉強時間を捻出するのは誰でも大変なものです。だからこそ、その学校で本当にやりたいことが学べるのか、しっかりと考える必要があります。学校のカリキュラムが自分の目標や興味と一致しているか念入りに確認しましょう。
環境や雰囲気が自分に合っているか
体験入学や学校見学を通じて、学習環境や校風が自分に合っているかを確認することも非常に大切です。忙しくても、一度学校に足を運んでみるのが良いでしょう。社会人比率の大きい専門学校では、夜間の説明会を実施しているところも多く、個別で説明会を開いてくれる学校もあります。
不安であれば、社会人がどれくらいいるのか、無理なく通えるのかを担当者に聞いてみると良いでしょう。
また、職場や家から無理なく通える距離かも重要な判断材料になります。
希望の資格が取得できるか
専門学校で取得できる資格は数多く、分野が同じでもその学校で希望の資格が取得できるかどうかは必ず確認するようにしましょう。
また、国家資格であれば、国家試験への対応状況や取得率、資格対策講座などがカリキュラムに組み込まれているかも確認すると良いでしょう。
就職実績は十分か
専門学校の学びを通じてキャリアチェンジを考えている方は、卒業後の就職実績も学校選びの大きなポイントです。目指す業界・職種での就職率や、企業との連携体制があるかどうかを事前に確認しておきましょう。
社会人おすすめ!専門学校を見る社会人が専門学校に進学するときのよくある質問
最後に、進学を検討している社会人が抱えがちな疑問や不安について回答します。
高卒の子ばかりで学校に馴染めるのか
「専門学校=高卒の子が進学するところ」と考えがちですが、実際には社会人経験のある学生も一定数在籍しています。現役生よりも、社会人の方が多い学校も存在します。
ただし分野や学校にも傾向はあります。コースや職種によっても異なりますが、医療系やデザイン系は比較的社会人比率が高い傾向にあり、また同じ分野でも学校によって社会人比率の高い学校・低い学校が存在します。
共通の目標を持つ人同士が集まるため、専門学校は年齢差があっても自然と打ち解けやすい環境ではありますが、不安な方は社会人比率の高い学校を探すのも良いでしょう。学校によってはホームページに社会人比率が載っています。また、学校に尋ねてみると快く教えてくれるでしょう。
働きながら通えるのか
専門学校では、夜間部や通信制など、働きながら学べるスタイルが充実しています。自分の勤務形態に合わせて選択することで、両立は十分可能です。
中には、働きながら学ぶためにサポートやスケジュールを一緒に考えてくれる学校もあります。
学費の支払いができるのか
支援制度の活用や分納制度、奨学金などを検討すれば、無理のない範囲で進学できる方法はあります。ただし奨学金などの支給タイミングは、入学金と前期授業料の納付に間に合わないケースもありますので、必要であれば教育ローンなども視野に入れながら、事前に計画的な資金準備が重要です。
勉強についていけるのか
専門学校は基礎から丁寧に教えてくれるカリキュラムが多く、社会人の学び直しに対応した授業が用意されています。
専門学校は就職に直結する学びを提供している教育機関です。分からなければすぐに講師に質問できる環境も魅力の一つなので、不安な部分は積極的に質問することが大切です。
社会人おすすめ!専門学校を見る社会人からの進学で、新たなキャリアを切り開こう

専門学校は、高校卒業後の進学先というイメージにとどまらず、社会人にとっても学び直しの場として広く活用されています。夜間や通信制といった多様な通学スタイルや、学費支援制度も整備されており、社会人でも無理のない形で通学を続けることが可能です。
専門学校での学びを通じて、これからのキャリアをより充実したものへと育てていきましょう。
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