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日本語教師になるのはやめたほうがいい? デメリットへの対処法や向き・不向きの判断のしかた、新しい国家資格についても解説!

日本語教師になるのはやめたほうがいい? デメリットへの対処法や向き・不向きの判断のしかた、新しい国家資格についても解説!

日本語教師になるのはやめたほうがいいといわれているのは何故?」
「日本語教師にはどんな人が向いているの?」
「日本語教師の国家資格は取った方が良いの?」
このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

本記事では「日本語教師はやめたほうがいい」といわれる理由と、日本語教師として働くことのデメリットへの対処法について紹介します。

さらに、日本語教師に向いている人と向いていない人の特徴や、日本語教師の国家資格「登録日本語教員」についても解説します。

この記事をお読み頂ければ、日本語教師は決してやめたほうがいい仕事ではないことが分かるようになるでしょう。

更新日:2024-07-30(公開日:2023-07-26)

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ACCEL JAPAN アンバサダー 岡田結実
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日本語教師はやめたほうがいいといわれる3つの理由

日本語教師はやめたほうがいいと言われる主な理由として「年収が低いこと」、「常勤の日本語教師は業務量が多くて大変なこと」、「正規雇用が少ないこと」があります。

本稿では、それぞれの理由とデメリットの解消法を紹介します。

1. 年収が低い

日本語教師の平均年収は常勤では280万〜450万円程度、非常勤講師では150万〜300万円程度といわれています。

国税庁の調査によると、日本の給与所得者の平均年収は443万円です。従って、日本語教師の年収は日本の給与所得者の平均年収を下回る場合が多いといってよいでしょう。

しかし、日本語教師は年齢や経験に応じて専任教員、主任教員とキャリアアップが可能な職業であるため、日本の給与所得者の平均年収以上を稼げる可能性はあります

一方で、非常勤講師の1コマの時給は1,500円〜2,000円程度です。

アルバイト・パート求人情報サイト『マイナビバイト』を運営する株式会社マイナビの調査によると、2023年5月の全国平均時給は1,194円です。非常勤講師の時給は全国平均時給を上回っています

また、2024年4月に日本語教師の国家資格「登録日本語教員」が導入されることにより、日本語教師の年収が上がることが期待されています。登録日本語教員の資格については後の項で解説します。

参照 国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査
参照 株式会社マイナビ 2023年5月度 アルバイト・パート平均時給レポート

関連記事:
日本語教師の給料・収入・年収は?キャリアアップの方法や実情について解説!

2. 常勤の日本語教師は業務量が多い

常勤の日本語教師の仕事は授業や授業の準備だけでなく、事務作業や教材の作成など多岐にわたり、煩雑なことが特徴です。

時には留学生からの生活や就職、進学などについての相談に対応したり、カリキュラムの設計や生徒の募集など学校の運営に関わる業務に携わったりもします。

授業時間以外に行う業務の量が多いため、常勤の日本語教師は残業が多い傾向があります

反面、常勤の日本語教師は学習面と生活面の両面で学生と深く関わることができるだけでなく、学校の運営にも携われるやりがいのある職業です。

さらに、さまざまな業務の経験を積みながら、教員の管理や経営などを行う役職である主任教員への昇進を目指すこともできます。

尚、主任教員になるためには「専任教員として3年以上の実務経験があること」が条件です。

3. 正規雇用が少ない

ほとんどの日本語教師はボランティアや非常勤講師として働いています。

文化庁が令和3年度に行った調査で、全国の日本語教師全体の48%がボランティア、36.3%が非常勤であることが分かりました。一方、常勤の割合は15.7%にとどまっています。

調査の結果から、大半の日本語教師は収入や福利厚生、雇用条件が良いとはいえない環境で働いている現実が見えてきます。

しかし、ボランティアから非常勤講師、非常勤講師から常勤にキャリアアップすることは可能です。

2022年10月より日本語教育機関に対して専任教員を3名以上持つことが義務づけられることとなったため、常勤講師の需要は今後増加することが予想されています。

また、ボランティアや非常勤の日本語教師の方が収入の安定化を図るための方法の一つとして、副業をすることがあります。

本業とあわせてフリーランスの日本語教師、または、オンラインの日本語スクールの講師として働くことで収入を増やすことが可能です。オンラインスクールであれば海外の顧客を獲得することができます。

また、外国人従業員に日本語教育を行なっている企業で日本語研修の講師になる選択肢も存在します。

参照 文化庁国語課 令和3年度国内の日本語教育の概要 3 日本語教師等の数について 3)職務別の状況
参照 出入国在留管理庁 日本語教育機関の告示基準

関連記事:
日本語教師の就職事情を解説!就職できない?新卒で働く場合の働き方、採用試験

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日本語教師の仕事はこんな人におすすめ!

教えることが好きな人以外にも、日本語教師は以下に当てはまる人におすすめの仕事です。

日本と外国の文化について学ぶのが好きな人

日本語教師をしていると日本語だけでなく日本の文化について生徒に教える機会が多くあります。

まず自分自身が日本の文化や生活習慣について深く理解することが、異なる文化的バックグラウンドを持つ外国人の生徒を指導する上で重要です。

また生徒の出身国の文化や宗教観がどのように日本と違うのかを知ることで、より生徒に寄り添った指導ができる日本語教師になれるでしょう。

異文化や、異文化交流に興味のある人にとって日本語教師はやりがいのある仕事になりえます。

海外で働いてみたい人

日本語教師は海外、特に東南アジアや東アジアで高い需要がある仕事です。

日本語教師としてアジア圏で働くと、勤務先によっては現地の平均収入以上の給与を得られる場合があります。

また、自分が住んでみたい国に日本語教師として就職することで就労ビザを取得することも可能です。

ワークライフバランスを重視する人

常勤と比べて雇用が安定しているとは言い難いですが、非常勤やフリーランスの日本語教師は自分の生活に合わせて仕事のスケジュールを調整することができます

育児や介護など自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方ができることが非常勤やフリーランスの日本語教師の魅力です。日本語教師は副業にも適した仕事だといえるでしょう。

年齢にとらわれずに働きたい人

一般的に、日本語教師は年齢制限のない職業といわれています。

50代、60代からでも日本語教師になることは可能です。定年退職後のキャリアとして日本語教師を選ぶ人も少なくありません。

文化庁の「令和3年度国内の日本語教育の概要 年代別日本語教師等の数」によると、国内の日本語教師全体の19.7%が50代、22.8%が60代、12%が70代以上です。

国内の日本語教師の実に半数以上が50代以上であることから、日本語教師は年齢にかかわらず活躍できる職業だといえるでしょう。

参照 文化庁 令和3年度国内の日本語教育の概要 年代別日本語教師等の数

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日本語教師が不向きな人の特徴

反対に、日本語教師に不向きな人の特徴としては以下があります。

時間外労働をしたくない人

日本語教師になりたてのうちは、授業の準備に時間がかかるため、時間外労働が多くなる傾向があります。

また、常任講師として働く場合は、授業以外にも事務仕事や学校の運営に関わる業務、生徒への対応などを行うために残業をしなければならないことが多々あるでしょう。

定時に仕事を終わらせたい人は日本語教師の仕事には不向きといえます。

効率良くお金を稼ぎたい人

日本語教師は、さまざまなバックグラウンドや苦手分野を持つ生徒を時間と労力をかけて教える必要があります。

教育は人の成長に関わる仕事のため効率の良さだけを追い求めることは難しいです。

また、一般的に日本語教師は高い給料が稼げる職業ではありません。

給料の金額も重要だが、やりがいをより重視したい」という人でないと日本語教師は向いていないでしょう。

柔軟性や積極性に乏しい人

日本語教師には生徒のニーズに沿った柔軟な指導ができる能力が求められます

教科書通りに指導するだけでは生徒の日本語力を向上させることは難しいため、授業内容を生徒たちの理解度に合わせることも必要です。

また、海外で日本語教師として働く場合は、積極的に現地の生活・仕事環境に慣れないとストレスで仕事を続けられなくなるリスクがあります。

臨機応変に主体性を持って行動できることは日本語教師を自分のキャリアにする上で重要です。

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日本語教師の国家資格「登録日本語教員」は取得するべきか?

2024年4月から日本語教師の国家資格「登録日本語教員」が導入される予定です。

登録日本語教員の資格は日本語教師のレベルの向上と人材の確保を目的として創設されました。

一方で、日本語学校に対しても新たに「認定日本語教育機関」と呼ばれる認定制度が設けられることが予定されています。

新しい認定制度の導入により、国内の日本語学習者の大半を占める留学生の指導は認定日本語教育機関以外では行えなくなる見込みです。

さらに、認定日本語教育機関で日本語教師として働くためには登録日本語教員の資格を取得することが義務づけられます

認定日本語教育機関への就職を希望する人にとって登録日本語教員は必須資格です。

ただし、認定日本語教育機関以外であれば、登録日本語教員の資格がなくても日本語教師になることは可能です。

登録日本語教員の資格を取得するためには、筆記試験に合格することと、実践研修を修了することが必要になります。

【登録日本語教員の取得要件】

①筆記試験:日本語教育の実践につながる基礎的な知識
②筆記試験:日本語教育についての基礎的な知識や現場対応能力、問題解決能力
③実践研修:外国人の生徒を対象とした授業の実践

登録日本語教員は年齢や国籍にかかわらず誰でも受験できる資格とされる見込みです。

尚、登録日本語教員はまだ試行試験が行われている段階のため、一般の受験者は広く受け付けていません。

2023年〜2024年にかけて2回の試行試験が実施される予定です。

関連記事:
日本語教師の国家資格「登録日本語教員」とは?資格の取得方法や第1回の試験予定、経過措置を解説!

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まとめ

年収の低さや仕事の忙しさ、雇用の不安定さから「日本語教師になるのはやめたほうがいい」といわれることがあります。

しかし、常勤講師や主任教員へのキャリアパスは存在し、年収を上げられる可能性もあります。

オンラインの日本語学校やフリーランスの日本語教師を副業とすることで、収入を安定化させることも可能です。

また、日本語教師は年齢にとらわれずに働きたい人や海外で仕事をしたい人、仕事と生活のバランスを取りたい人にとって魅力的な職業です。

自分の希望する働き方や自身の適性と合えば、日本語教師はやりがいを持って長く続けられる仕事です。

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